ファーウェイ・ジャパンの呉波プレジデント

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 華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)は今年中にも、スマートホーム関連製品を国内向けに発売する。同社でデバイス事業のトップを務める呉波プレジデントがBCNのインタビューで明らかにした。

 呉プレジデントは、2020年の5G(移動通信システム)商用サービス化以降、通信の世界では「人と人」「人とモノ」の接続に加え、「モノとモノ」の接続がより重要になると指摘。自動車の自動運転などに期待が集まっているが、同社のコンシューマー事業では、5Gの時代に向けてスマートホーム関連の技術・製品について研究開発投資を強化しているという。

 日本市場において、スマートホーム実現のための製品を発売する可能性はあるのかとの問いに対し、呉プレジデントは「今年1月に米国で開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、当社コンシューマー・ビジネス・グループのCEOを務めるリチャード・ユーが基調講演を行ったが、そのテーマのひとつがスマートホームだった。2018年は日本においてもスマートホーム事業を展開する」と答え、製品投入の用意を進めていることを認めた。

 呉プレジデントは「今はまだ準備中のため、具体的にどのような製品かは言えない」とし、カテゴリも含め具体的な製品についてのコメントを避けた。

●既存の家電製品をネットワーク化する目論見



 ファーウェイはCESで、無線LANとPLC(電力線通信)の両通信技術に対応した家庭用Wi-Fiシステム「HUAWEI WiFi Q2」を発表した。米国を中心に、複数の無線アクセスポイントで家庭内を広くカバーする「メッシュ型」のWi-Fi製品が人気を集めているが、同社の新製品は最大1GbpsのPLCに対応し、アクセスポイント同士の接続に宅内の電力配線を使用するため、配線の手間がなく安定した高速通信を行える点がメリットとなっている。この製品を日本向けにも提供する可能性は考えられる。

 ただ、仮に「HUAWEI WiFi Q2」を発売するとしても、同社のねらいは単に家庭内のネットワーク環境を整備することにとどまるわけではなさそうだ。呉プレジデントは、スマートホーム化の課題について「スマートホームを実現するためにすべての製品を買い換えるのは現実的ではない。既存の家の中にある家電製品をスマートでインテリジェントなものにしていけるかが課題だ」とコメントしており、既存の家電製品をネットワーク経由で制御するための方策についても、何らかの技術開発を行っているものとみられる。

 同社はスマートフォンの世界出荷台数でサムスン、アップルに次ぐ第3位につけているが、スマートフォン市場全体の伸びは鈍化しており、新興市場以外では今後大きな成長を続けるのが難しくなってくる。同社が将来もコンシューマー事業を継続的に拡大するためには、スマートホームなど新たな分野でも市場シェアを獲得していくことが求められる。(BCN・日高 彰)