美味しい料理とお酒を堪能したけど、まだ帰りたくない。もう少しだけ飲みたい。中心部の喧騒を離れてのんびりと過ごせる裏渋谷ならではの、とっておきのバーをご紹介します。きっと心までどっぷりと酔わせてくれるでしょう。

今回紹介するバーが数多くあるのは、渋谷駅から西の方角に位置する円山町・道玄坂界隈だ。

円山町は江戸時代から栄え、昭和50年代までは料亭が立ち並んでいたが徐々にすたれ、その姿はほとんど見られない。

そのなかで、もとは置屋だった建物を改装したのが『BAR すがはら 渋谷本館』だ。

出典: https://matomeshi.jp/articles/46

DOW’S 1985 VINTAGE PORT グラス 2500円
ヴィンテージもののポートワインやブランデーなども揃う。2階の個室にはソファが置かれている

酒はバーの定番からオリジナルカクテルまで、フードは軽いつまみからカレー、デザートまで幅広く揃う。営業時間も深夜4時までと長く、使い勝手が良い。渋谷の喧噪から離れた静かな雰囲気のなか、腰を据えて飲む酒の味は格別だ。

出典: matomeshi.jp
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絶品のBARフード
すがはら特製生チョコ 700円

「オーナーが建物の風情に惹かれ、ひと目でここをバーにすると決めたそうです。建物は相当古びていましたが、ジャッキで上げて土台から作り直し、古さを生かしつつモダンな、今の内装に仕上げています」と『BAR すがはら』のバーテンダー佐藤さんが語る。

『BAR すがはら』が位置する「神泉仲通り」を抜け、松濤方向に歩くと現れるのが『焼酎Bar古典』だ。

出典: https://matomeshi.jp/articles/48

写真:焼酎「安田」(グラス) 1000円

オープンから15年、焼酎バーの草分けとも言われる店。擁する焼酎は約200種、その8割が芋焼酎で、一般的にあまり流通していない品を揃えている。ひと口に芋焼酎といえど、蔵元や原材料、麹により風味が全く異なる。まずはストレートで楽しみ、そのあと好みで割るのがおすすめだ。焼酎はグラス800円〜、つまみは日替わりが主で約20品(800円〜1200円)を用意している。

出典: matomeshi.jp
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絶品のBARフード
カキ油のネギ塩焼そば 800円

こちらは料亭跡地のビルに店を構えている。店主の長屋さんいわく、「2001年の開店以来、今でも人通りはそれほど多くありません。でも本当に焼酎を好きな方が来てくれます。ほぼ毎日来られる方もいらっしゃるんですよ」

「神泉仲通り」近辺は、元々は商店街であったのが代替わりし、空いた場所に新規飲食店が入り始めた。
佐藤さんも長屋さんも一様に言うのは、飲食店は増えたが入れ替わりが激しく、落ち着いたのはここ2、3年。

今残っている店は『BAR すがはら』『焼酎Bar古典』ほか、『ぽつらぽつら』『いまここ』など、多少不便な立地でも客を呼び込める人気と実力を兼ね備えた店である。

『Wine Bar 繭』のオーナーシェフ田原さんは、神山町周辺の変遷を知るひとりだ。

出典: https://matomeshi.jp/articles/45

Macon Aux Bois d’Allier 02 ボトル6500円
骨太でしっかりしながら上品な味わいの白ワイン

ここで供されるのは、ワインの美味しさを相乗させるものをと作り出したオリジナル料理。フレンチをベースに和食材や調味料を使い、親しみ深い味に仕上げている。ワインの品揃えは世界13カ国から集めた350種以上、お手頃価格から高級なものまで、あらゆるリクエストに応えてくれる。

出典: matomeshi.jp

絶品のBARフード
福岡県鞍手郡「古野牧場」から黒毛和牛の炭火焼き 3200円

「昔は店の前の通りは知る人ぞ知る道、道玄坂へ向かうタクシーの抜け道だったんです。人通りが少なくて夜は真っ暗になるから、私の店は本当に隠れ家みたいでした。それが今や、神山町一帯は“奥渋谷”と呼ばれ、さまざまな飲食店が増えてきています」と語る。

宇田川町の路地に店を構える『BAR BOSSA(バール ボッサ)』。

出典: https://matomeshi.jp/articles/47

ワインは林さんの夫人によるセレクトで、小さなワイナリーが造る、個性のあるものを揃える。これと合わせるのは、ブラジルの郷土料理や手作りのつまみ。「ムケッカ」は驚くほど海鮮の風味が豊か。濃いめの白ワインにピッタリだ。店内に響く静かなボサノヴァにも耳を傾つつ、優雅にいただきたい。

出典: matomeshi.jp
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絶品のBARフード
ムケッカ(ライス付き) 900円

店主の林さんは、開業にあたって他地域で候補を探したこともあったが、「渋谷はJRも京王線も地下鉄も通っていてたくさんの人と出合える。だからここに決めました」と言う。

宇田川町の遊歩道に背を向けた、一見わかりづらい門構え。それでも客は評判を聞いて、『BAR BOSSA』に足を運ぶ。

「渋谷は若者の街と言われた時期もありましたが、実はそうでもないんです。たとえば私の店だと客層は30代〜50代が中心。『Bunkamura』で舞台や展覧会を観られた方、『アップリンク』で映画観賞された方が立ち寄られたりと文化的にもすごく成熟している印象があります」(林さん)。

場所は一転して、東口方面にあるのが世界一に輝いたバーテンダーがいる『Bar 石の華』だ。

出典: https://matomeshi.jp/articles/44

ディルとグレープフルーツのマティーニ 1450円

「訪れるたびに新たな発見をしてもらいたい。季節の移り変わりを感じてほしい」と石垣さんは毎月オリジナルレシピを考案する。フレッシュフルーツをはじめ、契約農家直送の野菜、スパイス、ハーブなどを使用し、各素材の走り、旬、名残の風味まで計算して作られるカクテルは、斬新な組み合わせでありながら絶妙な調和を見せてくれる。ほかでは味わえない妙味を、流れるような手さばきとともにゆっくり愉しみたい。

出典: matomeshi.jp
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絶品のBARフード
自家製ソースのオリジナルピッツァメキシカン・ピッツァ 1320円

「もともと円山町の店に勤めていて、土地勘はあったんです。今までいた店と近くなりすぎないように東口の物件を探しました」というのは、オーナーバーテンダーの石垣さん。

オープン当初の2003年は、周囲に全く飲食店がなく同店とラーメン店が一軒ある程度だったという。そんな環境においても石垣さんは店作りにこだわった。

「渋谷だけれども渋谷っぽくならないことを意識しました。若い方も来られるように間口を広く、けれどもオーセンティックなバーで、姿勢を正して静かに酒の味を楽しむ意識を持ってほしいという気持ちで続けています」

それから12年、今や『Bar 石の華』は多くの支持を受け、渋谷屈指のバーであると呼び声も高い。

裏渋谷は、渋谷でありながら繁華街から離れているため、月々の賃料がそれほど高くない、そんな利点をこっそり教えてくれた店主もいた。
大資本はないが志を持つ若手の腕利きが集い、切磋琢磨し洗練されていく、そのような土壌が裏渋谷に根付いているのではないだろうか。
そうして今、美味も情緒も兼ね備えた、おとなも楽しめる店が育っているのである。