世界最大のCMS「WordPress」によって作成・管理されるサイトはページ表示速度の点で難があるとのこと。そこで、ウェブページの表示速度向上を狙うGoogleは、WordPressと協力して、サイトのページ表示速度アップに取り組む構えです。

Google's Presence at WordCamp US

https://torquemag.io/2017/12/google-and-wordpress/

The need for speed: Google dedicates engineering team to accelerate development of WordPress ecosystem

https://searchengineland.com/need-speed-google-dedicates-engineering-team-accelerate-development-wordpress-ecosystem-291214

Googleは2015年からモバイル向けにページ表示速度の向上を図るためのAMPを推進し、ウェブサイトの最適化レベルをチェックできるツール「Mobile Website Speed Testing Tool」を公開するなど、より快適なウェブサイト構築に向けての取り組みを強化してきました。さらに、2018年7月からは、モバイル版の検索ランキングに「ページ表示速度」の要素を取り入れることを発表しており、さらにページ表示速度強化に努めています。

Googleが「ウェブサイトの表示速度」をモバイル検索のランキング要素に加える方針を表明 - GIGAZINE



Googleがモバイルページの表示速度強化に取り組むのは、ほとんどの検索がモバイル端末から実行されているのを示すデータがあるから。ページ表示速度が遅いサイトではユーザーエクスペリエンスが低下し、サイトのコンバージョンに悪影響を与えることから、サイトのページ表示速度アップはGoogleの利益にも直結する問題だというわけです

CMSにおける59%という圧倒的なシェアをもつWordPressは、いまやウェブ全体の29%のサイト構築に利用されているウェブに欠かせないサービスにまで成長しました。ところが、CMSの中でもWordPressを利用するサイトはページ表示速度で劣るというデータが出されています。

以下のGoogle作成のグラフは、WordPress利用サイトとWordPress以外のCMSを利用するサイトのウェブ表示速度のパフォーマンスを比較したもので、数字が小さい(グラフが短い)ほど性能が高いことを示します。リクエストに応じた処理速度の比較では、フォント・HTML・CSS・JS・Img・総合のすべての指標でWordPressは他のCMSに劣ります。



ページ読み込みのデータ量別の比較でも、WordPressサイトは速度が遅いことが分かります。



ページ読み込み方法別の比較でも、WordPressサイトは全体的に苦戦。



全体の3割を占めるWordPressを利用するサイトのページ表示速度が遅いという問題は、仮に解決できればウェブサイトの3割を改善できるというわけで、Googleとしては見過ごしておけない重大事です。そこで、GoogleはWordPressエコシステムの開発に積極的に関与することで、WordPress利用サイトのページ表示速度を高める取り組みを始めています。

2017年12月に行われたWordPressの開発者会議で最大規模の「WordCamp US」にはGoogleチームも参加しました。WordCamp USに参加したGoogleのコンテンツ・エコシステム開発チームは、「私たちのゴールは、WordPressコミュニティと連携して、WordPressエコシステム全般のパフォーマンスに関するディスカッションを始めることです」と述べ、前述のパフォーマンスに関するデータを含んだプレゼンテーションを行っています。

[WordCamp US] WordPress State of the Union - Google スライド



GoogleはWordPressのプラットフォーム専属のパフォーマンス改善を行うために、技術者の募集を始めています。さらに、パフォーマンスの改善だけでなく、PWA(Progressive Web Apps)などの導入も進められると予想されています。