相手指揮官のローラン・ブランが試合後に「これがサッカー。マドリーはチャンスとも言えないような場面から得点した」と嘆いたナチョのゴールで先手を取ったマドリーは、その後、追加点こそ奪えなかったものの、S・ラモスを中心とした統率の取れた守備で相手エースのイブラヒモビッチを封殺。1-0で勝利し、決勝トーナメント進出を決めたのである。
 
 ちなみにグループステージでの最終結果は、マドリーが1位、パリSGは2位。後者は準々決勝でマンチェスター・シティに敗れ、3シーズン連続でベスト8の壁を越えられず、2年連続三冠という偉業を成し遂げた国内での戦いぶりとは対照的な結果に、“内弁慶”のレッテルを貼られることとなった。
 
 一方のマドリーは、年明けの1月に求心力を失ったベニテスが更迭され、ジネディーヌ・ジダンが、マドリーBから新監督に昇格。瞬く間に選手の信頼を勝ち得たフランス人指揮官の下、重苦しい雰囲気を一掃したチームはその後、ローマ、ヴォルフスブルク、マンチェスター・Cを次々に撃破した。
 
 迎えたミラノでの決勝では、2シーズン前と同様に同じ街のライバル、アトレティコ・マドリーと対戦。1-1でPK戦に突入する激戦となるも、相手の4人目ファンフランが失敗したのに対し、R・マドリーは5人全員が成功する。
 
 最後は、「ラストキッカーを俺にしてくれと、ジダン監督に懇願した」というC・ロナウドが豪快にネットを揺らし、通算11度目の欧州戴冠を成し遂げた。

欧州No.1クラブを決める“世界最高峰の戦い”
UEFAチャンピオンズリーグ スカパー!で全試合生中継

歴史に残る大逆転やスーパーゴールが蘇る
「UCL名勝負クラッシック」も毎月放送中!