野村證券は、「野村のiDeCo」の運営管理機関手数料を掛金1万円以上で無料とする実質無料に改定し、商品ラインナップも拡充した。(写真は、野村證券確定拠出年金部長の井上雅俊氏(左)と、同部企画課長の児玉仁志氏(右))

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 野村證券は、手数料無料キャンペーンが終了する今年4月から「野村のiDeCo」の運営管理機関手数料を掛金1万円以上で無料とする実質無料に改定し、商品ラインナップも拡充し、今年1月から申込の受付を開始した。「業界最高水準」と自負する加入者サービスに加え、運営管理機関手数料をも業界最低水準に引き下げてiDeCoの一段の普及に努める。同社のiDeCoサービスの現状について確定拠出年金部長の井上雅俊氏(写真:左)と、同部企画課長の児玉仁志氏(写真:右)に聞いた。
  
 ――1月から「野村のiDeCo」の手数料を改定し、運営管理機関手数料を掛金1万円以上で無料にした。この狙いは?
 
井上 3月までは運営管理機関手数料を無料にするキャンペーンを展開していたため、4月以降について、どのような対応にするのか決める必要があった。iDeCoの加入者は、加入するプランはサービスや商品など総合的に判断するが、手数料水準によっては検討対象となりにくいのが現状だ。キャンペーン期間を延長するより、手数料体系を見直した方がお客様もあんしんして利用いただきやすくなると考え、このタイミングで手数料改定を発表した。
 
 当社ご加入者の毎月掛金は、ほとんどの方が1万円以上であったので、その条件を付けることで実質的に運営管理機関手数料が無料になる。掛金の金額によらず、残高100万円以上の方の運営管理機関手数料を無料とする条件も設けたが、これは、企業型から移ってこられるケースを想定してのものだ。
 
 ――手数料を実質無料化したことで、店頭でのサービスなど対応に変化は?
 
井上 特に手数料を引き下げたからといって対応が変わることはない。むしろ、運用商品を追加するなど、一層のサービス充実を図っている。
 
 ただ、店頭での説明については、お客様から問い合わせがあれば、制度内容や制度を利用するメリット・デメリットなどについてご説明するにとどめている。これは兼業規制という法律の枠組みによって制限をかけているものだ。
 
 当社でiDeCoに加入なさる方は、運用の志向が強い方が多い。店頭で「野村のiDeCo」の運用商品ラインナップまで説明してしまうと、運用に関する相談につながってしまう。加入後は、店頭で運用商品に係る説明はできなくなってしまうため、あえて、運用商品についてはコールセンターをご案内して専任の担当者から説明するように徹底している。
 
児玉 兼業規制に関する考え方は、金融機関によって捉え方に差があるようだ。当社では、法律や規制を遵守することに慎重な立場で取り組んでいる。
 
 ――新たに商品を1つ追加したが、今後の商品ラインナップの考え方は?
 
井上 2017年1月からのiDeCo新プランを考えるにあたって、運用商品の上限問題などが不透明であったため、最小限のラインナップでスタートした。その後、35本以下という規制の上限が明らかになったので、必要に応じて運用商品の追加を実施していく。
 
 今回、海外債券で運用する確定拠出年金専用のアクティブ投信「野村DC・PIMCO・世界インカム戦略ファンド(為替ヘッジあり)」を追加したが、この投信と同様の運用をする投信は、当社の店頭でも人気のある商品のひとつだ。安定的な利回りを求めるというお客様のニーズに合致している。海外債券ファンドは、パッシブ型の商品しかなかったので、アクティブ型を追加した。
 
 また、ターゲットイヤー型ファンド「マイターゲット」は「2050年」の1本だけだが、同一ファンドの年限の異なるものは、1本としてカウントするという指針も示されたので、「2040年」「2030年」などを追加する考えだ。