仕事で行き詰ったら生ビールの旨い店に駆け込むべし!

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一生懸命やるほど、感情的になってしまうこともあるビジネスシーン。でもそれは組織においては得策ではないと説く著者による“ヤケ酒”のススメ。

【食を制す者、ビジネスを制す】


第26回 ビジネスシーンで喧嘩をするより、ヤケ酒をするほうが建設的である




組織において感情に走ってはならない


多くのビジネスパーソンにとっては、これから人事の季節が始まる頃だろう。人事に絡んで、人間関係で悩んだり、人事異動に不満を持ったりすることも多くなるかもしれない。でも、もしあなたがビジネスパーソンとして会社での人間関係や自分の将来を大事にしたいなら、どんな困難があろうと感情に走ってはならない。組織の中で自分の提案が受け入れられなかったり、理不尽な対応をされたりしても、何らかの解決策がある限りにおいては、決して感情に走ってはならないのだ。

考えなければいけないことは、もともと組織というのは理不尽なものだということ。もし社内で何か問題が発生しても、結局は組織の論理が働いて、どこかのタイミングで一件落着となる。漫画のように革新的な人物が一気に会社を変えていくということは、実際の企業ではありえない。様々な価値観を持った人が、様々な立場で、いろんな悩みを持ち、深謀遠慮を働かせる中で、「自爆」してしまっては元も子もない。そこはあくまでもしたたかに、組織の論理に従いながらも、それに絡め取られないようにしなければ、組織の中で生き残ってゆくことはできないのである。


日本式解決策は喧嘩両成敗


感情で動くことは、ある文脈で考えれば、美徳とされる。だが、実際に困難や理不尽なことに遭った際に、感情で解決できた人がどれだけいるだろうか。つまるところ、組織において解決のキーになるのは、論理や整合性である。例えば、組織内で派閥抗争のようなものがあった場合、日本式解決策として必ずやるのが、喧嘩両成敗である。つまり、どちらかのプラスとマイナスを合わせてゼロにするということである。結局は、将来に禍根を残さないための方策だが、組織を崩壊させないがための解決策の一つなのである。

また、あるプロジェクトをつぶされて、血気盛んな若手が辞表を突きつけるという場面もあるだろうが、相当な覚悟がない限り、これも辛抱するしかない。自分に起業できるくらいの才覚があるのなら話は別だが、大企業にいれば、そのうちまた新しいプロジェクトに携われることがあるだろう。そんな気持ちでやり過ごすことが、失敗からも学ぶ大人の対応だとも言える。

理不尽なことが多々ある会社だとしても、組織は常に揺れ動いており、現在の組織体制が永遠に続くことはない。“政権”が変われば、今までのことがまるでなかったことのように扱われることもある。結局のところ、組織は論理と整合性で動く。だからこそ、いくら自分の気持ちに収まらなくても、感情だけで動いては駄目なのだ。


生ビールがおいしい店は料理もうまい


そうは言っても感情的になったときは、どう対応したらいいのか。それは結局のところ、時間が過ぎていくのを待つしかない。そして、単刀直入に言えば、そんなときは“ヤケ酒”しかない。そうして眠りにつくと、翌日には冷静になっている自分がいる。

ただ、ヤケ酒をするにしても食事は欠かせない。そんなときはパワーがついて、ストレスも解消してくれる焼肉に限る。そこでお薦めしたいのが、渋谷駅に近い明治通り沿いにある焼肉店「ばりばり亭」だ。

この店は地下一階にあり、一見入りにくい感じを受ける。店内は昭和的な雰囲気で、客層は若い人が少なく、どちらかと言えば大人の常連さんたちが多い。だが、なぜかこの店で食べていると落ち着くのである。料理は焼肉の本場である韓国の伝統を踏襲し、上質な牛肉に加え、チゲ・海鮮チヂミ・コムタンスープ・冷麺も安定感がある。値段もリーズナブルだ。今流行りの焼肉店というよりは、風雪に耐えて生き残ってきた質実剛健な店と言えるだろう。

私は60代の広告デザイナーの方に連れて行ってもらったのが最初だったのだが、まず出てきた生ビールがとてもうまかった。私は自分にとって、いい店かどうかは、料理を食べる前に生ビールのうまさで判断する場合が多い。グラスも冷えており、良い状態で出される生ビールであれば、料理を食べる意欲も湧いてくる。どんな店であれ、いかにおいしい生ビールを客に提供しようかと考えている店は料理もおいしい場合が多い。

そして、焼肉を食べたら、バーに行こう。もし可能ならば、自宅近くのバーで飲むほうがいい。酔っ払っても電車に乗らず、歩いて帰ることができる。そのほうがゆっくり飲めるし、安心感がある。酔っ払って眠りにつくと、翌日には新しい自分に会えるはず。ただ、二日酔いには気をつけて。