AXIOS(アクシオス)がローンチされたとき、年額1万ドル(約109万円)のサブスクリプション商品を立ち上げるという計画が話題になったが、その実施が延期されることが発表された。創業者でCEOのジム・バンデヘイ氏は、ローンチ1年を迎えたAXIOSは、これまでどおりにサブスクリプション計画に注力しており、この年末までにローンチの見込みだと語った。

AXIOSは現在、中国の専門家のビル・ビショップ氏やイスラエルのジャーナリスト、バラク・ラビド氏など寄稿者200人の新しい無報酬のネットワークの公開に注力しており、動画への進出も計画している。サブスクリプション計画、動画への野望、Facebook依存の制限などについて、米DIGIDAYがバンデヘイ氏に話を聞いた。

内容は要約してある。

――昨年話していた、高額サブスクリプションはどうなっているか?



トラフィックも売上も伸びているいま、立ち止まるなんて馬鹿なことはしない。サブスクリプションは、年末までにはスタートすることになるだろう。スケーラブルでしっかりしたメディア企業をめざすなら、サブスクリプションなしでやっていくのは不可能だ。ただ、サブスクリプションは、きちんと正しい方法で実施できるなら魅力的だが、消費者向けとなると簡単ではないのも事実だ。しかし、いまは1年前よりも(一般的に見て)ユーザーの情報に対するリテラシーが向上していると思う。

――寄稿者ネットワークを立ち上げる理由は?



正直、ニュース機関として各国に実働部隊を送り込む余裕はない。しかし、寄稿者たちは原稿を吟味しているし、手を入れている。我々が行っているのは、ハフポスト(HuffPost)やフォーブス(Forbes)がやっていることとは、まったく違う。我々が求めているのはオピニオンではないし、規模の拡大でもない。欲しいのは、よい情報を入手してうまく発信できる人材だ。

――Facebookのニュースフィードの変更はパブリッシャーにとって何を意味する?



パブリッシャーの大多数でFacebookからのトラフィックが減少することは間違いないだろう。今回の発表がある前から、私はクリックのためにガラクタを作るパブリッシャーになるのは嫌だった。ようやくその競争が終わったと思っている。

Facebookはニュース配信をやらなければいけないなんて、一体誰が決めた。彼らはそもそも、人々のコミュニケーションの促進をドメインとして株式を公開しているし、ルーツに立ち返るのは予想されたことだろう。その過程で、優先順位の変更があるは仕方ないことだ。これに憤慨している人たちがいるのは確かだが、ビジネスは人の顔を伺ってするべきではない。

我々は、Facebookにまったく依存していない。トラフィックは20%がダイレクト、20%がGoogleで、多いのはニュースアプリのFlipboard(フリップボード)だ。Facebookも悪くはない。また、掲示板サイトのReddit(レディット)からの流入もある。1年目はテキストコンテンツを中心に展開したが、2年目はスマートな簡潔さというコンセプトを動画に適用し、積極的に進出するつもりだ。

――その動画を配信するために目をつけているプラットフォームは?



まだ、わからない。配信先がROKU(ロク)なのかFacebookになるか、プラットフォーム選びではまったく困っていない。コンテンツの価値さえしっかりしていれば、どこであっても問題ないのだ。

――AXIOSにとって政治報道は重要?



トランプ大統領関連の話題は、国際的に大きなニュースであり、トップニュースを何本かものにできたことはブランド形成に大いに役立っている。しかし、ほかの分野でも同じくらい有力で、影響力をもつことのほうが重要だ。トランプ大統領に関するニュースがきっかけで人々は集まるが、メディアやテクノロジー、科学に関する報道も読んでくれている。

――トランプ政権に関するメディア業界の報道をどう思うか?



主流メディアが1日目からさかんに調査報道や説明責任報道をやっている。心配な点を挙げるとすれば、メディアに広がっているトランプ大統領への錯乱症候群だ。偏見をもった人々がテレビに登場して、大統領や共和党の話になる度にヒステリーを起こしている。ジャーナリズムが損なわれないか危惧している。

Max Willens (原文 / 訳:ガリレオ)