【理解が進まないトヨタ生産方式(1)】世界に広がる「トヨタ生産方式」

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■コンビニも物販での「トヨタ生産方式」

 「トヨタ生産方式」については、トヨタでも販売会社などではなかなか理解が進まず誤解も多いようだ。また「トヨタ生産方式」がトヨタだけで採用されている方式であるとの誤解もある。日産自動車・スバル・マツダ・フォード・GM・BMW・ベンツ・VW・ボルボなど、全世界の自動車メーカーはもとより、あらゆる量産工場で採用されているのが実態だ。

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■世界に広がる「トヨタ生産方式」

 かつてヒトラーが始めたドイツ国民車「ビートル」と、アメリカ「T型フォード」で始まった「ロット大量生産方式」に替わって、「トヨタ生産方式」が「多種少量生産方式」とも呼ばれるようになり、世界標準の「生産方式、考え方」となって普及している。

 いろいろバリエーションもあり、完成度もまちまちだが、考え方は同じだ。事務作業についても同様の広がりがあり、物販でも「コンビニ」はその概念が同じだ。コンピュータシステムを導入すると、事務作業の効率が上がるとすれば、第一に考えるべきは「バッチ処理」ではなく「オンラインリアルタイム処理」となっていることだ。これは「加工工程の結合」と同じ効果があり、工程をつなぐときに起こる多数の問題点を除去することが出来ている。

■コンビニは物販での「トヨタ生産方式」の概念だ

 物販ではコンビニの店舗の狭さ、商品の少なさが、在庫を減らし経費を減らしている。「ジャスト・イン・タイム」の考え方で「売れるときに・売れるものを・売れる値段で」供給されている。これを「売りたいときに・売りたいものを・売りたい値段で」供給する技術が「提案型販売」だ。これはまだトヨタ方式には概念がない。広告技術との連携が必要だ。テスラの考え方を「思い付きではなく」システム化した概念と言えなくもない。

 また意外に、経済学者・ファイナンスの専門家・投資家などには理解されていないようだ。投資家にとって大事な「資金効率」の高さは、その投資先が「どれほどトヨタ生産方式を完成させているのか?」にかかっている。しかし投資家は、自身の資金の「投資効率」は見ているものの、ビジネスモデルの「資金効率」を注視していないようだ。投資家の理解が進まない中で、「トヨタ生産方式」の進歩は現在でも止まるはずもなく進んでいく。

 「トヨタ生産方式」と同じ概念が、世界各所でシステム化の努力がなされてきたのは事実だ。