全日空のアルファベット略称は「ANA」ですが、「エイ・エヌ・エー」と読むのか、「アナ」と読むのか、どちらが正しいのでしょうか。会社のロゴや呼び方にも変遷がありました。

「All Nippon Airways」略して「ANA」

 ANAこと全日本空輸、報道などでは「全日空」と呼称されることもあります。飛行機の尾翼などには、英語表記である「All Nippon Airways」の頭文字をとった「ANA」と書かれています。


ANA機のイメージ。側面には「Inspiration of JAPAN」というフレーズも書かれている(2017年10月、恵 知仁撮影)。

 ところで、このANAは「エイ・エヌ・エー」と読むのか、「アナ」と読むのか、どちらが正しいのでしょうか。ANAに話を聞きました。

――「ANA」は、公式にはどう呼ぶのが正しいのでしょうか?

 公式には「エイ・エヌ・エー」と読んでいただいております。

「アナ」と呼んでいたことも?

――「全日空」との呼称もありますが、こちらは公式には使わないのでしょうか?

「全日空」は、公式には使用しておりません。「ANA」または「全日本空輸」としていただいております。対外的には、現在の機体塗装とANAロゴマークの制定、社章の変更、グループブランドの統一化などの変遷を踏まえ「ANA」の表記で統一しています。

――「ANA」を「アナ」と呼んでいたこともあるのでしょうか?

 一時期、宣伝などで対外的に「アナ」の呼称を用いていたこともありました。あまりいい響きではないことと、グローバルな視点を鑑みて「エイ・エヌ・エー」にしています。

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 かつて白い機体にセルリアンブルー(モヒカンブルー)のラインが引かれ、その外見から「モヒカン・ルック」と呼ばれたANA機の塗色が現在のものへと変更されたのは、1982(昭和57)年のこと。このときにANAのロゴも制定されました。この当時のテレビCMでは、確かに「アナ」という呼称も使われていました。

 ただ社章としてはこれ以後も、全日本空輸の前身である日本ヘリコプター輸送の時代からの、レオナルド・ダ・ヴィンチ考案のヘリコプターを図案化したものが使われましたが、2013年、グループ全体で統一したANAロゴのグループ社章に変更したそうです。同時期には、機体側方などにANAロゴとともに「Inspiration of JAPAN」というタグライン(キャッチフレーズのようなもの)を表記するようになり、現在に至っています。

【写真】「モヒカン」時代の「全日空」機


1969年登場のボーイング737-200。尾翼には「ダ・ヴィンチのヘリコプター」を図案化したロゴマーク、側面には「全日空」「ALL NIPPON AIRWAYS」と書かれている(画像:ANA)。