人は悲しいときほど涙が出ますが、だからと言って「涙が出ない=悲しくない」というわけではありません。むしろその逆で、悲しくて涙が出ないときほど、その人の抱えている悲しみには注意する必要があります。悲しくても涙が出ない、泣きそうだと思うのに泣けないとき、心は想像以上に弱っている可能性があるのです。

泣くことは自律神経を整える行動

実は「涙が出る」という行為は、人が自分で自分の心を守ろうとして働くシステムのことです。泣くと言う行為は自律神経の働きであり、交感神経が優位になったときに涙が出てきます。人は激しいストレスを感じたとき、自律神経が乱れます。この乱れた自律神経を整えようとして、防衛本能から涙が出てくるのです。ですから悲しければ悲しいほど涙が出てくるのですが、悲しみがあまりに深くなると涙すら出てこなくなります。悲しみに心や脳の機能が打ちのめされて、「涙を出す」というシステムすら上手く働かなくなってしまうからです。

泣きたいのに泣けないときほど要注意

「泣きたいのに泣けない」という経験、多くの人にあるでしょう。心では泣きたいほど強い悲しみや悔しさを抱えているのに涙が出ない…というときは、身体と心がとても弱っていることが考えられます。例えばうつ状態になっていると、「泣く」という行為すらままならなくなりますし、意欲や情緒がどんどん衰退していきます。女性であれば更年期障害などでホルモンバランスが乱れ、自律神経が上手く働かなくなっていることも考えられます。「泣く」という行為はストレスを発散させる行為ですから、それができなくなると更にストレスが溜まって心と体の具合が悪くなるばかりです。

泣けないときは他のことに便乗して泣こう

泣きたいのに泣けないときは、ひとまず自分の抱えている悲しみは置いておきましょう。自分に起きた出来事だと身近すぎて、なかなか泣けないこともあります。代わりに自分とは無関係の映画やドラマを見て、そこで起きた出来事に便乗して涙を流すのがおすすめ。あらかじめ「泣ける映画」と宣伝されているものなら、強がりな性格で泣けなかった人でも抵抗なく泣きやすいですよ。一旦別のことで涙を流せると、自分のことに心を戻し、しっかりと悲しみに向き合って泣けるようになってきます。泣きたいのに泣けないまま放っておくと、本来発散されるべきストレスがどんどん蓄積されていきます。涙を流してストレスを解消するための「涙活」についてはこちらでチェックです。


writer:さじや