こんにちは。フリーエディター&ライターのフルタアミ、33歳です。

「学歴も年収も肩書きも、何もかも満足できなかった……」。歳下のホタテくんと別れ、結婚を視野に入れた“本気の彼活”を開始。最初は短期集中で頑張るゾ!と意気込んでいたものの、やはり願い叶わず……。でも、その3か月が大きな学びに!引き続き本気の彼氏、探し中!これまでのお話はコチラ

友だちに連れられて“出会いタウン”へ

「あの人のことが好きで……」と言ってきたのは、飲み友だちのB美。“あの人”というのは、B美に連れて行ってもらった、とある飲み屋街にあるバーの店長さん。ハンサムだけどちょっと無愛想。そして30代前半の男の子です。どうやら、B美がこの人とねんごろらしく、そしてかなり惚れ込んでしまったらしいのです。

このB美というのが夜な夜な飲み歩くのが大好きなアラサー女子。私はそんな彼女に連れられて、この飲み屋街(三軒茶屋とか、門前仲町とか、新宿とか、吉祥寺にあるディープな店が密集しているところ)にことあるごとに足を運ぶようになったんです。

B美もこの無愛想イケメンに会いたいから「行かない?」とよく誘ってくれるし、ふたりの関係がどうであれ、友だちの恋路を応援するのは、ちょっとウキウキするし楽しい。最初はそんな気持ちで、「彼女の付き添い」っていう顔をして飲みに行ってました。

そうしたら、予想外にここの飲み屋街、出会いが多くてびっくり。いくつものお店が密集している中、このお店で飲んだら、別のお店に行って、また戻ってきたり……っていう風にみんな自由自在に飲み歩く。そして、ひとりで遊びにきている人も多い。よく“バー(特に立ち飲み)で出会いがある”と言われていたり、ナンパスポットと言われる飲み屋街エリアがあったりするけれど、そこは各々の出会いというより、ひとつのコミュニティーができ上がっている感じでした。

そしてB美は、無愛想イケメンのお店に通いながらも、通っているうちに上手にその輪の中に溶け込んだよう。一緒に飲みに行くと、いつも顔見知りの誰かに話しかけれていて、モテモテです。

すごい。思わず、B美に聞いてみたんです。「どういうきっかけで最初来たの? どうやってみんなと仲良しになったの?」と。そうしたら「飲みに行ってるうちに、自然にって感じではあるけど、でもコツはあるのかも!」とのこと。色々教えてくれました。

飲み屋街、どうやって自分のテリトリー化したのか?

「まずは、どっかのお店で店員さんと仲良くなるの。それで、間をあけずに連続で通うといいかも」とB美。

B美の場合は、無愛想イケメンのお店に友だちとふたりで飲みに行ったのが始まり。そこで店員さんと仲良くなり、その2日後にまた遊びに行ったのだそうです。間をあけずに行ったので、もちろんお店の人は覚えていてくれて、そのままスムーズに次も行きやすくなったのだとか。そのうちに店長の無愛想イケメンと仲良くなり、恋に落ちてしまったらしいんですが。そうして、そこのお店を起点として、どんどん知り合いが増えて行ったそうです。

「店員さんと仲良くなると、その店員さんを通して、常連さんと自然に会話する流れになるんだよねぇ。で、そっからはもう芋づる式に知り合いが増えていく(笑)」

なるほどー。この芋づる式というのは、常連さんと「ここら辺、よく飲みに来るの? じゃあ、あそこのお店知ってる?」なんて話になり、

「知らないですー。この店しか来たことなくて」

「あ、ほんとに!?ちょっと行ってみる?」

っていう流れで別のお店に飲みに。で、そこでもまた顔見知りが増える。その後もお店がクローズすると、「飲み足りない!」となった場合、今度は店員さん含めてまた飲みに行く流れにもなったりして、徐々に溶け込んでいくという展開です。

そんなこんなで彼女に連れられて、この飲み屋街コミュニティーを楽しむことになった私。そこでは昔のラブコメ漫画っぽい恋愛模様が繰り広げられていました。

いい大人が繰り広げる恋愛模様は、見ごたえたっぷり

お店で飲んでいると、「あれ?この子は、この人のことが(本気で)好き」っていうのが、肌感でわかったり、飲んでいるときに「あそこにいる人は、あの店員の元カノだよ」っていうのをこっそり耳打ちされたり、噂話も多いので「誰が誰にフられた」っていうのも筒抜けだったり。

一番、くすぐったい!って思ったのが、前々からB美をこの飲み屋街でよく見かけていたけど、タイプすぎて話しかけられなかったという男性がいたこと。30代後半ぐらいでしょうか、スーツ姿の真面目そうな男性でした。

「ずっと、お話したかったんです!」と、あるときベロベロに酔って、半ば告白っぽい感じで連絡先を聞いていました。

正直、飲み屋街って聞くと酔っ払いのサラリーマン(しかもおっさんっぽい)のイメージしかなかったんですが、全然そんなことないです。てか、むしろちゃんとした人が多い印象(変わった人は多いけど)。広告、出版、クリエイティブ系、IT、商社、美容師、メーカー、スポーツ選手などなど、業種はさまざま。

でもって個々のお店の方針にもよるとは思いますが、飲み方が汚い人、下品な人はすぐに出禁。あきらかなナンパ行為をしている人もダメ。締め出されているのを見たことがあります。

だからなんでしょうか。あちらこちらに散らばる、いい大人のわちゃわちゃした恋愛がものすごく新鮮。正直見ているだけでも飽きないです。

写真は実際の場所ではないけれど、雰囲気はこんな感じ。遅くまで仕事をしていても、深夜までやっているのでちょこっと寄れるのが嬉しい。

そんな大人の恋愛タウン。私がいいなぁと思ったのがタイトルに書いた“そこそこボンボンさん”でした。彼ともラブコメ的な展開に!?〜その2〜に続きます。