腸のむくみで痩せない!?体が拒否する「食物不耐性」な食べ物

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「食物不耐性」とは

むくみは腸にも生じるって知ってましたか?
腸がむくむと体は冷えやすく、脂肪もつきやすくなるんです。「何をしても痩せない!」と嘆いている人は、もしかすると腸のむくみが原因かもしれませんね。

Q.では、一体どうして腸がむくむの?

それは食事との相性による「食物不耐性」が起こるから。「食物不耐性」は、体内の酵素が不足、欠如することで消化不良になり、腸のむくみ、さらには炎症を引き起こしてしまいます。腸が冷えることにより、痩せにくくなるばかりでなく、頭痛や疲労感、意欲低下といった症状まで体に出てしまうんですよ。ただ、食べた直後には自覚症状が出ないので、まさか体重増加や体調不良の原因が「食物不耐性」によるものとは、わかりにくいんです。

Q.では、どうやって究明するの?

一番良い方法は、不耐性のある食べ物を食べない、もしくは控えること。次第に腸の炎症やむくみが解消され、スッキリと健康な腸内環境に。活発化した腸で体内の循環をスムーズにして、余分な皮下脂肪も落としてくれる、というわけです。

「食物不耐性」を招く4大成分をチェック

ここでは、日本人の多くが不耐性を持つ4つの成分にフォーカスします。原因不明の体調不良、疲労感が続く場合、これらを控えた食生活を取り入れて体質改善を試みましょう。

●グルテン

小麦や大麦、ライ麦などの穀物に含まれるタンパク質。パスタ、うどんなどの麺類、パンなどを日常的に食べていますが、実は日本人の80%に何らかの反応が出ると言われています。一度、食後の体の反応に耳を傾けてみましょう。
体質的に問題がなかったとしても、グルテンは消化されにくく腸に炎症を起こしやすい上、血糖値を急激に上げてしまうため、体調不良の原因にも。摂りすぎには十分気をつけましょう。

●乳糖

牛乳に含まれる糖質の99.8%を占める成分。エネルギー源として使われたり、カルシウムや鉄分の吸収を助ける作用、整腸作用などがある一方、日本の成人の約25%は、乳糖分解酵素であるクラスターゼの働きが弱く、乳糖の分解が苦手だと言われています。牛乳を飲むとお腹の不調が起こりやすい人は、乳糖不耐性の可能性あり。

●レクチン

yl小麦などの穀物やマメ科(ピーナッツ・インゲンなど)、ナス科(ナス・トマト・ジャガイモなど)に多く含まれる糖と特異的に結びつくタンパク質。毒性があったり、細胞膜に悪影響を与えるものもあり、胃の粘膜と結合することで炎症を起こして、胃腸の不調や膨満感、栄養素の消化吸収障害、大腸菌の増殖などを引き起こすことも。

●ガゼイン

牛乳に含まれる乳タンパク質の80%を占める成分で、グルテン同様に消化されにくい。また、カンジダ菌(小腸の悪玉菌の一種)のエサになりやすいため、元々カンジダ菌が多い人がガゼインを過剰摂取すると、強い倦怠感やめまい、頭痛、胃炎などの症状が出やすくなる。

4大成分の他にも不耐性が生じやすい食品といえば、アルコールやカフェイン、食品添加物、人口甘味料、卵白、果糖など。
摂りすぎた後に体の不調でサインを感じたら、まずはその成分を2週間程ストップしてみましょう!そのぶん食物繊維、カリウム、ビタミンB、水分を多く摂取してみて。むくんだ腸がスッキリ健康になりますよ。

 

ライター:深谷祥子
出典:『YOLO.style』vol.1「身体に合う食事で腸からシェイプ」
監修:島脇伴行(アメリカスポーツ医学会認定エクササイズフィジオロジスト(運動生理学士)、日本抗加齢医学会会員、ボディディレクターエクササイズスタジオ主宰)