仮想通貨不正流出、過去最大580億円! 返金は実施されるのか?

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 12月26日23時30分、仮想通貨取引所の大手コインチェック(東京)は、利用者約26万人分の仮想通貨、約580億円分が外部から不正なアクセスを受けて流出したことを発表した。

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 26日0時2分〜同8時26分の8時間余りの間に11回に渡って、仮想通貨の「NEM(ネム)」のほとんど全額が外部に不正に送金されていた。最初の不正行為が行われてから11時間後の、同日11時26分になってようやく異常を検知し、12時38分に「NEM」の売買を停止、17時23分に大半の通貨の売買を停止した。

 「NEM」の前日25日時点の価格は1XEM(XEMはNEMの取引単位)=103円前後だったが、不正流出が発覚後には一時89円を割るところまで値を下げたのち100円前後を推移している。

 コインチェックは28日未明になって、不正に流出した「NEM」を保有する顧客約26万人全員に対して、日本円で返金することを発表した。返金総額は約460億円にもなるが、基準単価が売買停止後の出来高を加重平均した1XEM=約88.5円としているため返済額は流出額を約120億円下回ることになる。

 返金するとの発表に胸を撫で下ろしながらも、「不正流出発覚後の値下がりした価格で計算するのは?」という疑問が頭を去らない利用者も多いようだ。しかし現在の最大の関心事は、「果たして本当に返金されるのか?」ということではないだろうか?

 コインチェックは「返済原資には自己資本を使い、補償の時期や手続き方法については検討中」としている。不正送金公表のわずか2日後に発表された返金計画であり、巨額の資金を必要とし、対象が26万人にも上ることを考えると、「いつだ!いつだ!」と催促するのも酷な感じはある。反面、資本金が9200万円の会社に460億円の資金をプールしているという余裕に、俄(にわ)かには納得できない不自然さを感じてしまうのも人情だ。

 なすがままにハッキングされ、流出に気が付くのに最大11時間も要するという、専門業者の看板が恥ずかしくなるような、お粗末な管理体制だったことが明るみに出た。難航していた関東財務局への登録に、また一つ巨大なハードルが立ちふさがったことだろう。「みなし業者」という中途半端な状況から脱出できる日がやってくるのか?

 もし、返金の実行がずるずると引き延ばされたり、空手形で終わってしまうような展開になると、仮想通貨へ向けられていた様々な関心が一気に霧消してしまうことになりかねない。あまりに過酷なゲームオーバーを迎えることがないように、コインチェックの有言実行が注目される。