結果を出す人は、「やりたい仕事」をやらない

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優秀なエリートには共通点がある。彼らは「真面目に、我慢して、一生懸命」ではなく、「ラクして速く」をモットーに、効率よく結果を出し続けている。まじめさと仕事のパフォーマンスは比例しない。24年間で5万人以上のクビ切りを手伝い、その一方で、6000人を超えるリーダー・幹部社員を選出してきた松本利明氏の新刊、『「ラクして速い」が一番すごい』から、内容の一部を特別公開する(構成:中村明博)

6000人の結論!
「やりたい仕事」をやってはいけない!?

 あなたは「やりたい仕事」をやれていますか?やりたいことをやり、成果も出す。これが一番です。

 しかし、「やりたい仕事」をやれていない。もしくはやりたい仕事がハッキリしていない人が多いのではないでしょうか。でも、それで問題ありません。

 人事・戦略コンサルタントとして、6000名以上のリーダーを選抜してきましたが、リーダーたちは「やりたい仕事」を与えられてきたわけではありませんでした。

「最初はやりたい仕事ではなかったけれど、やってみたら楽しくて、うまくいきました。のめり込んで仕事をしているうちに、気づいたら出世していました」

 リーダーたちは、やりたい仕事よりも「求められる仕事」で結果を出していました。

「求められる仕事」とは、「向いている仕事」といえます。向いている仕事だからこそ、結果がすぐ出るのです。

 実際、インターネット広告事業で成長いちじるしい株式会社セプテーニ・ホールディングスでは、「自分でやりたいと願った仕事に就いた人」より、「自分の持ち味に沿った仕事に就いた人」のほうが、自己満足度と会社の評価がともに高かったのです。一方で、「やりたいと思ったけど、実は向いていなかった」というケースも多かったとか。

 セプテーニ・ホールディングスはAIを活用し、「応募者の持ち味」と「会社の仕事」のマッチングをベースに採用しています。採用にかかる負担は9割減り、人事は、「採用された社員が持ち味に沿ってキャリアを築く」サポートに力を入れています。

 Institution for a Global Society 株式会社のCEO、福原正大氏は、自分の持ち味を活かし、会社の中でどんなキャリアを描くべきかをAIで解析するサービス、『GROW』を開発しています。『GROW』のとり組み事例は、ハーバードビジネススクールのMBAの授業、「Human Resource Management」と「People Analytics」で利用されており、世界的にも注目されています。

 ここで2つの疑問が出てくるでしょう。

(1)自分の持ち味はどうすればわかるのか?
(2)自分の持ち味を知ったところで、今の仕事に活かせるのか?

 自分の持ち味を知るのは簡単です。仕事上の「ありがとうの声」を知ればいいのです。この「ありがとうの声」があなたの「提供価値」です。事務職のように一見、提供価値に差が出にくい仕事でも、「ありがとう」の種類はたくさんあります。

「速くてありがとう」
「正確でありがとう」
「締め切り前に出してくれてありがとう」

 数えきれないくらいの「ありがとう」の種類があります。あなたはどんな「ありがとう」を言われていますか?上司や同僚、メンバー、家族や友達など普段接している人に聞いてみるといいでしょう。自分を客観視するのは難しいですが、他人を客観視するのは簡単です。まわりの人はあなたを客観的に見ているものです。

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