マンションを所有している人に「いつ、どこに買ったか?」と聞けば、その物件の資産価値はすぐにわかる。「いつ」「どこに」は、マンションの価値を決定するシンプルかつ重要な指標なのだ(写真はイメージです)

写真拡大

「いつ」「どこに」買ったかで
マンションの資産価値はすぐわかる

 マンションを所有している人に「いつ、どこに買いました?」と聞くことがある。私には、その質問だけで所有マンションの資産価値がどうなっていそうかがわかるからだ。

 残念な答えの場合は話を流してしまうが、価格が上がっていそうな場合は、「今売ったら、買った価格以上ですよね?」と続けて聞いてみる。そうすると、「隣が新築時の2割以上高い価格で売り出していた」などと嬉しそうに答えてくれる。このくらい「いつ・どこに」は、マンションの資産価値をほぼ決定する重要な要因なのである。

 今回の調査対象地域は、首都圏と近畿圏だ。新築時から現時点への、成約ベースの中古価格への変化率を「中古騰落率」と呼ぶ。これは分譲年によって以下のように違う。

 最も値上がりしているのは民主党政権最後の2012年になる。アベノミクスが始まり、3本の矢の1つである金融緩和が行われ、不動産融資が盛んになった時期と重なる。私もこのタイミングで『マンションを今すぐ買いなさい』(ダイヤモンド社)を上梓し、「2年間で新築価格が25%上がる」と明言している。金融緩和が資産インフレを起こすのは、「お約束」なのである。これを理解して物件を購入した人は、新築時よりもほぼ値上がりしている。

◆図表1:圏域別中古騰落率

 ただし、これは実態を正確に表していない。2002-03年の中古騰落率はプラスで、10年後のピークと遜色のない水準にある。同様の中古騰落率なら古い方に資産性の軍配は上がる。なぜなら、古い物件は安くなっていて当然だからだ。相場が一定だとすると、マンションの資産価値の下落幅は年間約2%で、10年で20%である。また、住宅ローンの返済も元本が2%程度減っていく。

 10年経って中古価格が下がらないということは、元本を返済した分の現金が手もとに増えることを意味している。それを補正すると、以下のグラフの赤い点線になる。これが実態であり、2003年が最も買い時だったことになる。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)