米国で従来どおり販売できるようになったボンバルディアのCシリーズ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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 米国際貿易委員会(ITC)は現地時間1月26日、ボンバルディアの小型旅客機「Cシリーズ」の米国内での販売について、ボーイングから出されていた制裁の訴えを満場一致で棄却した。これにより、ボンバルディアはCシリーズを、米国で従来どおり販売できる。

 ボンバルディアは2016年4月、デルタ航空(DAL)から110-125席クラスのCS100を75機正式受注。50機のCS100を発注できるオプションと、130-160席クラスのCS300に変更できる権利を含み、ボンバルディアの民間機受注では過去最大となった。また、米国の航空会社からのCシリーズ初受注となった。

 これに対しボーイングは、ボンバルディアが米国内でCシリーズを不当廉売していると、米商務省に対し訴えていた。商務省は2017年12月20日、ボンバルディアが米国内で、公正な価格よりも79.82%の不当廉売をしたと判断。カナダ政府がボンバルディアに対し、212.39%の補助金を助成していたとし、米国税関などに対し、合わせて292.21%の関税を課すよう求めていた。

 ITCは1月26日、委員4人が投票。Cシリーズが米産業界に損害を与えないと判断し、「公正な価格を下回る額で販売できる」とした。

 これを受け、ボンバルディアは26日、声明を発表。「米航空会社と旅行者にとって勝利」と歓迎し、「(17年10月に合意書を締結した)エアバスとのパートナーシップに向け前進する」とした。一方、ボーイングも同日の声明で、「数十億ドルの損害を受けていることを、ITCが認識していない。失望した」とした。

 ボンバルディアとエアバスは2017年10月に、Cシリーズのパートナーシップ締結について、同意書を交わしたことを発表。ボンバルディアと加ケベック州政府が出資するCシリーズの事業会社「CSALP」へ50%以上出資するほか、エアバスのアラバマ工場でもCシリーズを製造する。一方のボーイングは同年12月、次世代リージョナルジェット機「E2シリーズ」を開発するエンブラエルと、提携に向けた交渉を進めていると発表している。