数十kmを超える長距離を馬に乗って走り抜けてそのタイムを競う、「馬のマラソン」とも呼ばれる耐久レースがエンデュランスです。実はアラブ首長国連邦では、アラブ首長国連邦の首相とドバイ首長国の・首長を兼任するムハンマド王子が騎手を務めているのもあって、エンデュランスに特に力が入れられています。このエンデュランスに魅せられてドバイに移住し、女性騎手として活躍するユマ・メンシア・ウランガさんへのインタビューを、Great Big Storyが公開する以下のムービーで見ることができます。

The Endurance Horse Rider of Dubai - YouTube

馬にまたがっているのがユマ・メンシア・ウランガさんです。およそ10年前、18歳の時に単身ドバイに移住し、現在はドバイのアル・アリアムのエンデュランス・チームに所属する女性騎手です。



長距離レースのほとんどは広大な景色の中を進みます。ユマさんは長い時間馬に揺られていると、そのリズムに応じるように集中力が増し、最終的に宇宙と一体化したような感覚になるとのこと。「長時間、長い距離をずっと馬に乗っていられるほどの強い何かを感じるのよ」とユマさんは語ります。



馬は砂漠の中を進むため、舞い上がった砂ぼこりで太陽がぼやけてしまっています。



「ドバイでのエンデュランスのレースはだいたい120km、160kmほどの距離を走ります」とのこと。120kmはおよそ東京から伊豆までの距離に相当します。



ユマさんが初めてドバイに来たときは、ただ馬を見るために2週間だけ滞在する予定だったのですが……



実際に砂漠の中で馬に乗り、そこで訓練している人たちと出会ったことで、自分もここでエンデュランスの騎手になろうと強く思い、移住を決意したとのこと。



「午後3時になったら図書館に行くのがお気に入りの日課です」



「そして午後4時になったら砂漠の中で馬を走らせます」



「私にとって砂漠というのはとても魅力的な場所です。砂の有機的な模様が魅惑的で、特に太陽が昇ったり沈んだりするのに合わせて音や色が変わる様子が私が一番感動する風景です」



地平線が見えるほど広い砂漠の中を、ユマさんが馬にまたがって駆け抜けていきます。「馬がいて、そういう感動的な風景を見た時、自分の進むべき道が見えます。だから私はこの砂漠が広がるドバイが好きなのだと思います」