Twitterは動画のライブストリーミングを強く後押ししているが、大半はブルームバーグメディア(Bloomberg Media)やBuzzFeedといったメディア企業によって活用されてきた。そんななか、1月の第3週から、ゲータレード(Gatorade)が高校バスケットボールのライブ配信シリーズを開始する。

「#TheDebut」というこの番組は、まず1月19日にサウスカロライナ州で行われたスパータンバーグ高校とシャノンフォレスト・クリスチャン・スクールの試合を配信。また2月23日にはアリゾナ州のAZコンパス・プレップと、ネバダ州のヘンダーソン・インターナショナルスクールのフィンドレイ・プレップの試合を配信する予定だ。同番組はテレビやYouTubeでパーソナリティーを務めるレイチェル・デミタ氏が実況し、元NBA選手のネイト・ロビンソン氏とバロン・デイビス氏が解説を務める。そして当然ながら、番組内でサイドラインにはゲータレードの商品が映るようになっている。ゲータレードはこの番組の製作と配信にあたって、デジタルエージェンシーのVML、制作会社のインタースポーツ(Intersport)、Twitterと協力している。

収益は目標でない



ゲータレードの消費者エンゲージメント部長を務めるケニー・ミッチェル氏は、この番組について「ユニークなサービスであると同時に、消費者との思いもよらないインタラクティブなエンゲージメントを追い求めるという当社のコミットメントとも合致する」としたうえで、次のように語った。「特にバスケットボールはそうだが、一般的にスポーツはTwitterのプラットフォームと親和性が高い。高校や大学スポーツ、プロスポーツのどれを見てもそうだ。そこで『試しにバスケットボールのライブストリーミング番組をやってみたらどうだろう?』と考えた」。

ミッチェル氏によると、「#TheDebut」はゲータレードにとってブランドの知名度と消費者エンゲージメントの向上を目的とした実験的な試みで、収益を上げることは目標ではないという。

また同氏によると、Twitterは同番組をバスケットボールファン向けのプロモツイートなどの広告商品で宣伝していくとのことだ。Twitterにログインしているしていないに関わらず、世界中のオーディエンスがこうしたツイートを見るか、あるいはゲータレードのTwitterアカウントやlive.twitter.com/TheDebutから番組にたどり着くことができる。

ライブ配信の可能性



Twitterを同じような目的で活用するブランドはほかにもある。たとえばナイキ(Nike)は昨年5月にマラソンのライブストリーミングを行ったし、コンバース(Converse)は昨年の新学期シーズンに「Public Access」というブランド提供の(ライブではない)動画の番組を提供している。Twitterでスポーツ放送パートナーシップ部長を務めるアンドリュー・バージ氏によると、ゲータレードの番組はTwitterにとって初の高校スポーツ番組であり、1回のみの契約ではないという点でも「ライブストリーミングでのブランドとのパートナーシップ2.0」と呼べるものだという。

バージ氏は「スポーツはTwitterにおけるライブストリーミングで非常に大きな部分を担っているが、とりわけ高校バスケットボールの(収益を伴わない)エンゲージメントは非常に大きく、巨大でありながらいままで手をつけられていない分野だった」と分析し、「#TheDebutは、高校バスケットボールだけに絞った番組とは言え、Twitter上のバスケットボールファンに大きな反響を及ぼすだろう」と語った。

コンテンツ製作のノウハウを知っており、それに伴う広告収入も得たいと考えるパブリッシャーにとってライブストリーミングは理にかなった選択だ。だがパブリッシャーのようにコンテンツを製作できるブランドは少ない。ライブ放送に適したコンテンツが作れるブランドとなればなおさらだ。こうしたハードルはあるものの、ミッチェル氏はゲータレードのライブストリーミングについて楽観的だ。

「ライブストリーミングは、やり方さえ分かってしまえばブランドにとってチャンスになりうると信じている」と、同氏は語った。

Yuyu Chen(原文 / 訳:SI Japan)