カラーバリエーションが豊富な商品を購入するときに、どの色が自分に最もぴったりなのかで悩むということは多いものです。MITの研究者が開発した、光を当てるだけで色を変えられる構造体製造法「ColorFab」が実用化されれば、「やっぱりあっちの色に変えよう」という気分に応じたカラーチェンジが可能になり、色選択で迷う必要がなくなるかもしれません。

ColorFab: Recoloring 3D Printed Objects using Photochromic Inks

(PDFファイル)http://groups.csail.mit.edu/hcie/files/research-projects/colorfab/2018-chi-colorfab-paper.pdf

ColorFabがどのように色を変化させる技術なのかは以下のムービーを見ればよくわかります。

ColorFab: Color-Changing 3D Printables - YouTube

物の色を後から変えることができれば、ディスプレイやアクセサリーなどさまざまな分野で大きな需要がありそうです。



「ColorFab」は、特殊なインクを付着させた物体を3Dプリンターで製作できる技術。特殊なインクは光を照射することで物体の色を後から変更できるという特長を持ちます。



MITのステファン・ミュラー博士の研究チームは、3Dプリンターで印刷できる特殊なインクの開発に成功。



この特殊なインクは、紫外線にさらされると……



色が変わるという性質を持ちます。



しかも、可視光に再びさらせば色が下に戻ります。照射される光の波長に応じて、インクが活性化状態と非活性化状態を切り替えることができ、色が変化します。



この特殊なインクを付与した物体を、ColorFabでは3Dプリンターで出力可能。たとえ複雑なカラーパターンを持つ物体でも、ソフトウェアで作成して……



3Dプリンターで出力すれば……



「光の照射で色を変えられる物体」を作成できます。



ColorFabでは、ドットレベルでの複雑な配色の物体も作成できます。



紫外線の波長に応じて、特定のピクセルにだけ色変化を起こすことが可能。



文字を描くことも可能です。



ColorFabは紫外線照射によって活性化し、可視光を照射するとふたたび不活性化する特殊なインクで、複雑な形状でも印刷可能な3Dプリンターで出力できるため、物の色をシーンごとに変更できる技術です。配色を精密に制御できるのは約1mm四方のドットで、試作品では色の変更に必要な光の照射時間は20分程度だとのこと。



ミュラー博士は、消費活動において多くの物が廃棄されている現状を、無駄のない効率的な材料で置き換えることが研究目的に挙げています。今後は、出力する素材を変更することで、より効率的に色を変化させ、さらに高解像度の構造体の出力に向けて研究が進められる予定です。