by Christian Widell

Appleは10年ほど前から「自前のチップ」開発に力を入れていて、iPhoneやiPadで採用されている「A○○」シリーズのSoCはApple製です。2016年にはMac向けのカスタムチップも登場しており、このまま推移すると、Intelは第5位の大口顧客を失うことになると指摘されています。

How Apple Built a Chip Powerhouse to Threaten Qualcomm and Intel

https://www.bloomberg.com/graphics/2018-apple-custom-chips/



もともとスティーブ・ジョブズは自社製品には自社技術を組み込むべきだという考えを持っていて、2008年にチップ設計メーカーのP.A.Semiを買収。その2年後、2010年1月に発表されたApple初のタブレット端末「iPad」で、Apple独自設計のSoC・Apple A4が初登場しました。これ以前は、SamsungがiPhone・iPad向けに設計したSoCが使われていました。



翌2011年に発表されたiPad 2では、SoCはデュアルコアのA5へと進化。2013年には、決済データや生体認証データを格納するためのセキュアエレメントや、モーションプロセッサーが搭載された、初の64ビットSoC・A7が登場。そして、2017年に発売されたiPhone 10周年モデル・iPhone Xでは、独自のGPUとニューラルエンジンを搭載したA11 Bionicが登場しました。

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BloombergのMark Gurman氏によれば、過去に一時期でもチップ部門を作った会社にはヒューレット・パッカード、モトローラ、IBM、フィリップスなどがありますが、Appleは最も成功した事例であるとのこと。しかも、この地位に甘んじることなくさらなる高みを目指して、Appleではライバルの1つであるQualcommのエンジニアを「吸収」しています。

しかし、このAppleの動きでダメージを受けることになるのはQualcommだけではありません。Appleは2016年、MacBook Proに新たなARMベースの独自チップ「T1」を搭載。2017年にはiMac Proに「T2」を搭載しました。つまり、Mac向けCPUを担ってきたIntelがその役割を失いつつあるわけです。

Appleの方針がジョブズ以来の強固なものであることを考えると、Intelにとって第5位の大口顧客・Appleがいなくなるのは、そう遠くない日なのかもしれません。