顔面エクササイズで「見た目の年齢」が3歳も若返る!?(depositphotos.com)

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 今が1年でいちばん寒さの厳しい季節。「今年こそ冬太りしたくない」と思っているダイエット女子たちも、その気持ちとは裏腹に、体が縮こまり、ついインドア派となって運動不足に陥ってはいないだろうか?

 忘れられがちだが、寒いと顔も当然こわばってくる。固まった顔は表情が乏しくなり、筋力が落ちて口角が下がり、その結果、ほうれい線も目立つように......。このまま放っておいては「実年齢+〇歳」の老け顔が定着してしまうかもしれない。

 顔の「見た目の老化」には、皮膚の「たるみ」や「シミ」だけでなく、その下の「脂肪」や「筋肉」が、加齢に伴い減少することも影響することが明らかになっている。

 このことから最近、顔の筋肉を増やすことで<見た目年齢>を若返らせることができるかもしれないと期待されているのが「顔面のエクササイズ」だ。

顔のシワにも効果あり?

 しかし、顔の筋肉を鍛えることで、本当に見た目を若返らせることができるのだろうか? それに対するひとつの答えが、アメリカの医学誌『JAMA Dermatology』(1月3日オンライン版)に掲載された。

 米ノースウエスタン大学フェインバーグ医学部のMurad Alam氏らによる、中年女性を対象とした小規模臨床試験で、20週間の顔面エクササイズ・プログラムで見た目年齢が「約3歳」若返ることが示されたのだ。

 Alam氏らは今回、顔面エクササイズの効果を検証するために、40〜65歳の中年女性27人を対象とした臨床試験を実施した。試験では、女性たちに20週間の顔面エクササイズプログラムを受けてもらった。

 このプログラムでは顔面エクササイズのインストラクターによる90分間の指導を2回受けた上で、32種類のエクササイズ(計30分)を20週間にわたって実施。最初の8週間は毎日、残る12週間は1日おきに実施してもらった。

 エクササイズは各1分ほどで、「歯を見せずに笑う」「口をすぼめる」「頬の筋肉を持ち上げて笑う」などの運動が含まれていた。

 顔面の見た目年齢については、試験の開始前、開始後8週時点、終了時点に撮影した3枚の写真に基づいて2人の皮膚科医が評価した。

 その結果、被験者の見た目の平均年齢は、試験開始前の50.8歳から開始後8週の時点には49.6歳に、さらに終了時には48.1歳に低下。試験開始前と比べて終了時には見た目年齢が平均2.7歳若返っていた。

 具体的な見た目の変化については「試験前と比べて、終了時には頬の上部と下部に張りが出てきた。また全体的に輪郭が滑らかになり、引き締まった印象になった」とAlam氏。

 さらに試験に参加した女性たちの満足度も高く、目じりのシワや眼の周囲の落ちくぼみ、あごのラインといった顔面の20カ所の特徴のうち18カ所が改善していたという。

「頬」の高さが見た目の若さを決める

 この結果を踏まえてAlam氏は「男性や若い女性も、顔面エクササイズによって同じような効果が期待できる」とコメント。

 そして、「このエクササイズ単独で充填剤やレーザー治療などの代わりにはならない。しかしそうした治療にエクササイズを加えることで、より効果を増強できる可能性がある」と付け加えている。

 顔のエクササイズだけで3歳若くなれるかもしれない――という報告は、女性にとってとても魅力的だが、一方で気がかりな点もある。

 お気づきのように、試験のメニューは「1日30分で20週間継続」という、なかなかハードなもの。実際のところ、今回の27人の被験者のうち11人が途中で脱落してしまったのだった......。

 今回の臨床試験に関与していない同大学皮膚科学のSteve Xu氏は「もともと小規模な上に、多くの脱落者が出たことは留意すべき」と指摘。しかし、それでもなお、この研究の意義を賞賛。Xu氏は「顔の老化は皮膚の上層が薄くなり、下層でコラーゲンやエラスチンが失われ、脂肪や筋肉が減るなどの複雑なプロセスだ」と説明。

 その上で、「頬の高さは魅力的な顔の重要な要素。これが崩れると頬の張りが失われ、顎のたるみにもつながる。したがって、エクササイズによる顔の筋肉の強化でこのようなプロセスを食い止めるというのは理にかなっている」とコメントしている。

読書やテレビを観ながらでも簡単にできる

 女性の見た目年齢を決めるのは、「目元」や「口元」よりも「頬」だというのは、近年の定説になってきているようだ。

 たとえば、工学院大学とポーラ化成は、2015年に「見た目の年齢を決める際は特に頬が重要な部位であることを解明した」と発表。

 それによると、頬の高い部分が光ってみえる「白トビ」が加齢によって曖昧になってくることや、表情の変化と頬の皮膚の動きが追いつかずタイムラグが出てくることが、見る人に老け顔の印象を与えるのだという。

 最近は日本でも「顔ヨガ」や「あいうえお体操」など、顔面の筋肉を鍛えて頬に張りを与えるさまざまな方法が紹介されている。前出のように効果を感じるまでには少し時間がかかるかもしれないが、なにしろ室内で読書やテレビを観ながらでも簡単にできるのが良いところだ。

 固まった顔を思い切り動かして筋肉をほぐすのは気持ちがいいし、ストレス発散にもなる。運動不足な冬こそ、顔面エクササイズを毎日の習慣にして、すっきり張りのある頬のラインで若返りを計ってみてはいかがだろうか。
(文=編集部)