(写真提供=Rotta)写真集『Girls』で使われた表紙写真

写真拡大 (全4枚)

書店で何気なく手にした先週発売の『週刊ヤングジャンプ』の表紙を見て驚いた。

表紙を飾っていたのは、武田玲奈。ファッション誌『non-no』の専属モデルで、お菓子メーカーや英会話学校のCMでもお馴染み。最近はドラマや映画で女優としても活躍中の人物だが、写真クレジットを確認してみると、見覚えのある名前が記されていた。

「photos by ROTTA(ロタ)」

去年10月に本欄でも紹介した韓国の売れっ子クリエイターの名が、そこにはあるではないか。


(写真提供=Rotta)


人気ミュージシャンたちのステージカメラマンという経歴を持つ彼は、韓国で何かと話題を呼んだ個人プロジェクト“美少女シリーズ”で一躍脚光を浴びた人物である。

篠崎愛ともコラボした一流カメラマン

彼が世に送り出した美少女写真集『Girls 少女たち』は、出版不況の韓国で異例のバカ売れを記録。あの世界的なクリエイター村上隆氏も「好み過ぎる!」とコメントを残すほど反響を呼んだ。


(写真提供=Rotta)写真集『Girls 少女たち』の表紙写真


最近は篠崎愛といった日本のグラビアアイドルともコラボするなど、韓国ではすっかり“美少女専門フォトグラファー”として活躍している。
(参考記事:【画像あり】タブー解禁!? クリエイターRotta(ロタ)がとらえた韓国美少女たちの世界

Rottaの手にかかれば誰だって少年漫画のヒロインのようになる。自然光を採り込んだ透明感あふれる独自の作風は、グラビア大国といえる日本人にも響くものがあったのだろう。

彼のインスタグラムによると、昨年6月に「『週刊ヤングジャンプ』から連絡が来た」という。それから1週間後に「集英社との打ち合わせに行ってきた」というRottaは、「僕の写真が日本で通用するということを感じた」らしい。

実は以前、Rottaと電話でインタビューをしたことがある。そのとき、彼の作品は日本とは切り離せないものであることを感じた。

何しろ学生時代に『H2』『タッチ』といったあだち充作品を愛読し、ガイナックスのアニメ作品や岩井俊二の映画に多大なる影響を受けたと公言していたのだ。

「ロリコンを刺激する」と炎上したことも

日本のサブカルが自分の「感性を育てた」上に、今は「作品を通じて昔見ていた日本のコンテンツを再解釈している」とも言っていた。


(写真=『ロタの日本散策』より)


Rottaは日本好きが高じて、昨年には『ロタの日本散策』という美少女から日本の風景までを捉えた独自の写真集も出している。

きっかけはお台場にある実物サイズのガンダム。8年ほど前から日本に訪れるたびにコツコツ撮りためた写真を一冊にまとめた。これほどわかりやすく“日本好き”を謳う韓国人クリエイターがいたのかと、少し驚いたことを覚えている。

何よりもRottaに興味を持つ理由となったのは、彼が韓国社会で「ロリコン」論争を起こした数少ない有名人の一人ということだ。

ロリコンをタブー視する韓国において、彼は「一線を越えた」写真を次々と公開し、その度に「少女を性的対象にしている」といった非難を受けている。以前、「ロリコンを刺激する」と大炎上したKARAのク・ハラとソルリの友情写真も、実はRottaが撮影したものだ。

それにしても、最近は日本からのオファーが増えていて、日本人をモデルにした写真展を銀座で開こうという話もあるらしい。

Rottaは韓国よりも日本で活動したほうが羽を伸ばせられるタイプかもしれない。日本のサブカルチャーから影響を受けた彼が、今度は日本にどんな影響を与えられるか。

巡りめぐる文化の力は、本当にすごいと改めて思う。

(文=慎 武宏)