「米男子ゴルフ・ファーマーズ・インシュアランス・オープン最終日」(28日、トーリーパインズGC=パー72)

 ショットにもパットにも苦戦し、1オーバーを喫した3日目後、松山英樹は「話す内容もない」と肩を落とした。一方、1年ぶりに米ツアーに復帰し、2年半ぶりに予選通過したタイガー・ウッズは「ショットはグレートじゃないけどチップとパットでスコアは作った」と笑顔を見せた。

 今をときめく世界5位の25歳と試合復帰したばかりの世界647位の42歳。自分のゴルフに対する評価や捉え方が大きく異なるのは当たり前。だが、2人の感想があまりにも対極を行く内容だったのが印象的で、最終日にこの2人が同組なら面白いと思っていたら本当に同組になった。

 それが松山にとって、どうだったのかと言えば、突然何かが変わるわけではないから「どうでもない。特に変わらない」。だが、少なくとも松山の表情は前日までとは異なり、獲物を狙う野生動物のような鋭い光がスタート時点から目に宿った。「たくさんのギャラリーの中でできたのは大きかった」。ショットは曲がっていたが、見事なスコアリングで3つ伸ばし、12位へ浮上。大勢の注目の中ではいやが応でも本能に目覚め、スコアを作るものなのかもしれない。

 だからウッズと同組の効果は「少しはあった」と私は思っている。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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 最終ラウンド、44位から出た松山英樹は69をマークし通算5アンダー、283で12位となった。同組だったタイガー・ウッズ(米国)は72で通算3アンダーの23位だった。3人によるプレーオフはジェーソン・デー(オーストラリア)とアレクサンデル・ノーレン(スウェーデン)が5ホールを終えて決着せず、29日に持ち越した。