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●若者向けのスマホ「HUAWEI nova 2」

ファーウェイのスマートフォンが、KDDI(au)から発売される。最近はMVNO向けSIMフリースマートフォンで売り上げを伸ばす同社の戦略について、ファーウェイ 日本・韓国リージョン・プレジデントの呉波氏に話を聞いた。呉波氏は米国で開催された家電見本市「CES 2018」のために訪米しており、今回のインタビューはCES 2018の開催地、ラスベガスで行っている。

―― HUAWEI nova 2がKDDI(au)から発売になった点について経緯を教えてください。

ファーウェイ・ジャパンの呉波氏

呉波氏 : KDDI(au)とファーウェイは、7年〜8年の協力関係にあります。今回、SIMフリースマートフォンメーカーとしてブランドが立ち上がってきているファーウェイの端末をKDDI(au)が採用することで、ファーウェイ端末に興味を持ってくれているユーザーの囲い込みを狙っています。

ファーウェイブランドのスマートフォンがKDDI(au)から発売されるのは初めてですし、KDDI(au)としてもファーウェイとしても期待をかけている製品です。

どのスマートフォンシリーズをリリースするか話し合いになったときに、主要なターゲットが若者だったため、若者向けに開発したnovaシリーズが採用されました。

nova 2は、フラッグシップより一段下のカテゴリであるライトフラッグシップとして位置づけています。novaシリーズはすでに、SIMフリー端末として好調な端末です。若者向けの端末ということが、KDDI(au)のターゲットとマッチしました。

また、ファーウェイがSIMフリー市場で躍進していることが、採用にいたった理由のひとつです。ファーウェイという会社の知名度や製品の認知度が、日本で高くなっているのも一因でしょう。

―― 大手キャリアからの販売ということで、販売数はかなり多くなると思います。

呉波氏 : 日本では、スマートフォン販売の90%以上はキャリア経由です。nova 2がヒット商品になって欲しいと考えており、期待もしています。KDDI(au)の囲い込み戦略について行く形になりますが、キャリア経由ということで、販売数は「グレード違い」になります。

KDDI(au)とは単発ではなく、スマートフォンで長期的な協力関係を築くことを願っています。これまで、データ端末で長年の継続関係があるので、同じように協力関係を持ちたいと思います。

今回のnova 2は、戦略的な意味合いも強いです。ファーウェイが日本の3大キャリアすべてと(編注:NTTドコモ、au、ソフトバンク)、スマートフォン要件を経験したことになります。各社の独自部分を、すべてグローバルモデルに取り入れられます。

今後、他の国でファーウェイのスマートフォンを購入して、日本のキャリアの機能がそのまま使えるようになることは、ファーウェイにとって非常に大きな意味を持っています。

―― 今後のキャリアでの販売戦略は。

呉波氏 : 今後、ファーウェイのハイエンド端末やミドルレンジ端末が採用されるかどうかは、ファーウェイとキャリアがどういうターゲットを考えているかで決まります。今回の件でいえば、KDDI(au)のほうが日本の消費者を理解していると思いますので、それについて行きます。

novaシリーズとしては、「nova lite」はSIMフリー市場で今後も発売します。「nova」はキャリア経由ということで、SIMフリー市場で販売する計画はありません。novaと同価格帯の別モデルが中心になるでしょう。

同じシリーズの中でも、型番によってSIMフリー市場向けやキャリア向けを分けて考えています。こういう手法は日本のスマートフォンメーカーも実施しているので、「郷に入っては郷に従え」ということで、日本市場の商慣習に従って事業を進めます。

SIMフリー市場とキャリア向けで端末を変えるかどうかは議論しましたが、どちらも選択肢として可能性があります。ただ、それはファーウェイだけで決められることではありません。MVNOやキャリアと一緒になって決めています。

●今後の大手キャリア向け端末、機能、サービス

―― KDDI(au)以外のキャリアはどうでしょう。

呉波氏 : それに関してはコメントできません。2007年から日本の端末ビジネスに参入して以来、キャリア市場がメインで一番の収入源です。KDDI(au)からスマートフォンを発売するのは初めてですが、ドコモやソフトバンクとは一緒にやっています。希望としては、すべてのチャネル(キャリアやSIMフリー市場など)を通して、ファーウェイのスマートフォンをユーザーに届けられればと思っています。

日本のSIMフリー市場への取り組みが減ることはなく、さらに拡大することを宣言しておきます。これは、私が日本からいなくなっても、後継者が間違いなくそのポリシーに沿って続けていきます。

ファーウェイのスマートフォンビジネスは、グローバルでオープンマーケットをメインにしています。ファーウェイのスマートフォンは必ず、オープンマーケットに向けて異なるユーザー層に合わせて作られています。そのため、さらに力を入れていきます。

―― ドコモとZTEは共同開発したスマートフォンを海外でも販売しようとしています。

呉波氏 : 実は、日本のキャリア向け端末は、キャリアと共同開発したものです。nova 2も、ファーウェイのnovaシリーズですが、グローバルのnovaシリーズとは本質的に違います。日本でスマートフォンを手がけるには、キャリアの要望に添って作る必要があるため、共同開発になります。

具体的には、ソフトウェアがまったく違いますし、UI、電話帳、SMSなど、下位レイヤーのプロトコルも違います。VoLTEもキャリアごとに違います。こうした部分も、共同開発が必要になります。

ドコモのdtabやソフトバンクのSoftBank Airは、両社がコンセプトから開発したものです。キッズケータイも同様で、3世代連続でファーウェイが扱っています。昔のデジタルフォトフレームは、ソフトバンクからの提案でした。そのために、孫正義社長のところに話をしに伺ったこともあります。

日本のキャリアとの開発で得たものを、グローバル端末にフィードバックしたこともあります。例えば、HUAWEI Mate 10 Proの防水機能もそうです。

―― 日本のサービスといえば、FeliCaを使った非接触タイプのマネーサービスはいかがでしょう。

今後はFeliCaにも対応しますが、前提としてクラウドサービスをしっかり作る必要があります。SIMフリースマートフォンでは、日本向けにもファーウェイのクラウドサービスを提供する計画があります。