LINE、2018年は「AI・決済に積極投資」

写真拡大

 ―対話型人工知能(AI)「クローバ」を搭載したスピーカー「ウェーブ」を2017年に投入しましたが、売れ行きは。
 「想定通りの順調な販売状況だ。AIスピーカーは今後1、2年で(利用拡大に広く貢献する)キラースキルが登場し、普及していく。いち早くそこにたどり着きたい。その中で我々の対話アプリ『ライン』はキラースキルの候補だと思っている。音声操作によるラインの送信などが可能で、現在もよく利用されている。また、上期中をめどに電子商取引(EC)サービス『ラインショッピング』などを利用できるようにする。外部サービスとの連携も広げる」

 ―AIスピーカーは米アマゾンや米グーグルと競合しますが、どう対抗しますか。
 「AIスピーカーの競争力は、連携するスキルの質や聞き取り、発話の質など複合的な要因で決まると思う。日本の市場(で求められるスキルなど)に対する理解は重要で、ローカルプレーヤーとしての我々の強みはそこで発揮できる。一方、音声認識・合成などの技術は、たゆまぬ改善が肝になる。積極的に投資していく」

 ―優秀な技術者の確保も重要になります。
 「技術者は増やしているが、まだまだ足りていない。4月には京都市内に開発拠点を新設する。地元に残って働きたい優秀な学生などの受け皿にしたい」

 ―「ライン」を基点に多様なサービスを提供する成長戦略を推進しており、その核として決済サービス「ラインペイ」を重視していますね。
 「AI分野と同様に18年の重要な投資領域だ。導入店舗を拡大し、街中で利用できる体制を構築したい」

 ―上期中に自転車シェア事業をはじめ、シェアリングエコノミー市場に参入します。
 「コミュニケーションツールである『ライン』はシェアリング事業と相性が良い。民泊など全般に関心がある。(多様な分野で)シェア事業を手がける他社との連携などを検討する。ただ、短期で収益化する事業ではなく、中長期で市場を創る分野と認識している」

 ―海外ではタイや台湾、インドネシアに注力されていますが、3カ国合計の「ライン」利用者は17年前半をピークに、減少傾向に転じました。
 「タイや台湾は対話アプリでトップシェアを持っており、安定している。一方、インドネシアはトップシェアの獲得に挑戦している段階で若干の変動がある。『ライン』を基点にした新たな価値を提供し、引き続きトップシェアを目指す」
(聞き手=葭本隆太)