<現役愛人が説く経済学22>高級クラブは愛人市場においてはレッドオーシャン

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 こんにちは。東條才子と申します。ごく普通のアラサーOLですが、4〜5名のお金持ちから経済的な支援を受ける、「愛人」をしております。

 前々回(参照:『愛人の“市場”は世間が思う以上に細分化されている』)と前回(参照:『キャバクラを舞台に愛人の受給がマッチングするために必要なもの』)は、男女関係ビジネスを四象限にセグメント化し、キャバクラで愛人を作るために必要な「ターゲティング条件」をご説明しました。今回皆さまにお伝えするのは「高級クラブ」です。

◆高級クラブに来る男たちは、ケタ違いのお金持ち

 私は以前、愛人契約を取るため、銀座の高級クラブで働いた経験がございます。

 ほんの短い期間でしたが、そこで見たのはケタ違いのお金持ち男性たちでした。私は「担当」(キャバクラでいいますと本指名客にあたります)をもっていない、駆け出しのホステスでしたので、色んな席に呼ばれてはさり気なくお客様の様子を伺うのですが、勤務初日についた席はいずれも、売上数十〜数百億の社長さん。謙虚に自社の経営状況を語りながらブラックカードを取り出すお金持ちぶりに、めまいがしたものです。

 お金持ち男性があふれる高級クラブは、愛人ビジネスのターゲティングを行うのに最適なセグメントでしょう。図では、年収も高く精神的な繋がりを求める男性が多いセグメントにあたります。

 私は、「ここで継続的に働けば、愛人契約を取るチャンスが訪れるのではないか」と考えました。しかし、それは間違いだったのです。

 ホステスは皆美しく、すでに何名もの担当(本指名客)をもっている方ばかりです。彼女たちはそれぞれが、「顧客との愛人契約」に最も近い位置におられるわけですね。高額なプレゼントを買ってもらい、マンションを与えられ、すでに愛人生活を送っているホステスさんもいました。

 高級クラブにはキャバクラのような「指名制度」がありませんから、担当ホステス(Aとします)は、自分の席にたくさんのホステスをつけてくださいます。仮に顧客が、A以外のホステスを気に入ったとしても、高級クラブの担当は永久指名制ですから、Aにとっては男性が誰を気に入って来店しようが、売上が継続的に入ってくる仕組みなんですね。

 つまり、Aの顧客から気に入られれば、彼女の顧客とアフターしたり、同伴したりすることもありえます。プレゼントをもらうことだってあるのです。

 が、他のホステスを見ていますと、Aの顧客に気に入られて金銭的なプレゼントをもらいつつも、遠慮してAに報告するなど、やはり「担当」がいちばん強いような印象を受けました。

 私も、彼女の席に何度か呼んでもらい、お客様を紹介していただきました。皆さん、びっくりするほどお金持ちな上に、セクハラもなし、もちろん枕営業など求めてきません。

 紳士で優しい方ばかりです。が、どうも愛人契約の営業がしづらいんですね。やはり、ヘルプのホステスから見ると、すでに顧客を持っている担当がもっとも強いんです。

 マーケティングにおいて重要なプロセスのひとつは、「競合他社の分析」です。いくらその市場が魅力的でも、競合他社の売上規模や強みを分析せずに参入するのは、海図を持たずに航海へ出るようなもの。市場を牛耳るトップランナーの後塵を拝しておしまいでしょう。

 私は銀座のクラブで働いてみて、「ここはレッドオーシャンだ」と感じました。愛人契約を取ろうにも、海千山千の担当ホステスが男を独占しているのです。

 お金持ちが最も多く集まる場所であり、女性に対して「精神的満足度」を求める穏やかな紳士が多い銀座のクラブは、それだけに競合他社(他者)があふれるレッドオーシャンだったのです。男性の質が最も高いので、そこにむらがる女性も多いのでした。

 そこで次に狙いを定めたのが、高級クラブに通うほどのお金持ちは若干減るものの、精神的、身体的な満足度を求める男性が多い「デートクラブ」です。古くは「愛人バンク」とも呼ばれ、裕福な男性と若い女性をマッチングさせる紹介業のようなところです。ここでの営業活動が、私には最適だったのでございます。

<文・東條才子>