ケルバー「前を向き続けたい」ハレプに敗れるも素晴らしい戦いぶり[全豪オープン]

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恥じることはない。ひと言で言えば、これが「全豪オープン」シングルス2個目のタイトル獲得を目指したアンジェリック・ケルバー(ドイツ)の戦いぶりだった。

ケルバーの質の高いテニスは、激闘となった準決勝で第1シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)に6-3、4-6、9-7で屈した落胆を埋め合わせるほど素晴らしかった。

2016年に「全豪オープン」で優勝経験のあるケルバーは単純に試合に負けたのではない。勝利をもぎ取ることを、ハレプに強いたのだ。ケルバーは、ガッツ溢れる巻き返しを見せ、土曜の夜にメルボルン・パークで行われる決勝戦へ手が届く寸前まで戦った。

しかも、1セットダウンの後で1ゲームをブレークされてからの巻き返しは、格下の相手に対して成し遂げたわけではない。試合を支配しているように見えた世界ランク1位の選手に対して、粘り強く反撃し続けたのだ。

「気持ちがコートにあった。それが一番大切なこと。もちろん、少し悲しいけど、いい気分で家に帰ることができる」とケルバーは語った。

第2セットでゲームカウント3-1とリードされていたケルバーは、続く6ゲーム中5ゲームをものにして4-6と逆転し、このセットを奪った。

第3セットもゲームカウント5-3となり、ハレプがサービング・フォー・ザ・マッチを迎えた時も、ケルバーは屈服することを拒んだ。何本もの長いラリーと想像力豊かなショットメーキングに彩られ、強打の応酬が繰り返された第10ゲームのサービスゲームでも、2本のマッチポイントをしのいだ。

負けまいとするケルバーの闘志は凄まじく、最終的には自身のサービスゲームで22本のブレークポイント中13本をセーブ。第3セットの3本を含めて7本あったブレークチャンスをすべてものにし、プレッシャーをかけ続けた。また、アンフォーストエラーはハレプより16本少なかった。それでも、緊迫の第3セットで、負けないためにはサーブをキープしなければならないというプレッシャーに、とうとう屈した。

第3セットで6-5となったサービング・フォー・ザ・マッチで2本のマッチポイントを決められなかったことをケルバーは悔いたが、シングルスの決勝に1度しか勝ち進めずに年頭に1位だった世界ランクを年末には21位まで落とした2017年のスランプから復活したようだ。

マッチポイントについて、ケルバーはこう言う。「彼女のプレーがよくて、私はなにもできなかった。私はあの時点でベストを尽くし、彼女がポイントをものにした」

ケルバーは今月、オーストラリアでシングルス14試合に連勝し、これが初めての敗戦となった。パースで行われた「ホップマン・カップ」で4連勝、「シドニー国際」では5連勝してタイトルを獲得し、メルボルンでも5連勝してベスト4まで駆け上がった。

3回戦でマリア・シャラポワ(ロシア)を倒した時点で、4大大会優勝経験者としてはただ一人、女子のドローに勝ち残った。

「まさかこんなにたくさん試合に勝って、タイトルを獲って、ここでも準決勝に進出できるなんて。この数週間のポジティブなことを全部自分のものにして、今後も前を向き続けたい」とケルバーは言う。「私はたくさんの観客の前でビッグマッチを戦えるし、気持ちがコートにあるし、一瞬一瞬を楽しんでいる」

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は激闘の末に敗退し、倒れ込むケルバー
(AP Photo/Dita Alangkara)