好調な半導体テスター(吉田社長)

写真拡大

 ―半導体製造装置業界は、2018年も好況が続きそうですね。
 「17年の下期は上期に比べて受注が2倍程度に膨らんだ。今後も受注(の増加)が予測できるため、18年前半にかけて間違いなく上向いていくだろう。半導体メモリーの価格も高値で安定しており、顧客(である半導体メーカー)の設備投資意欲も減速していないと感じている」

 ―生産体制の状況は。
 「17年には、工場内の会議スペースを生産スペースにする対応を取った。稼働率で正確な業績は測れないが、17年の年末は16年の同時期に比べて(稼働率は)20―30%くらい増加していたと思う。装置の組み立てなどを担う協力会社をはじめ、部品や材料を供給するサプライヤーはもっと忙しいはずだ」

 ―需要増に、どのように対応しますか。
 「将来的な需要変動も見据えると自社工場を拡大する考えはないが、サプライヤーの供給力を増やす必要がある。そこで、3月をめどに国内の協力会社やサプライヤーを増やす。協力会社を1、2社と、サプライヤーを10社程度増やしたい。(売上高ベースの)生産能力は(18年3月期に1800億円を予想するが、将来は)2000億円にする必要がある」

 ―電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、自動運転技術の開発が進み、車載向けの半導体需要がさらに増える見通しです。
 「車載向けの市場は大きくないものの、着実に成長しており、今後も伸びていくことは間違いない。競争は厳しいが、10年、15年と息の長い取引ができるので、安定的な売り上げが期待できる」

 ―顧客からはどんなニーズが高まっていますか。
 「3次元(3D)NAND型フラッシュメモリーなど容量が大きい半導体デバイスを効率良くテストすることが求められている。また、DRAMを積層した半導体デバイス『HBM』を検査する技術開発のニーズもある。さらに第5世代通信(5G)の普及に伴い、次世代のチップに関する研究開発ニーズも予想できる」

 ―新規事業の進展はいかがですか。
 「記憶装置であるソリッド・ステート・ドライブ(SSD)の検査装置や、小型測定機とテスト用ソフトウエアを組み合わせて半導体チップの計測などを行うサービスが順調だ。また、コアである半導体検査装置事業とは全く違う業種や分野も対象としている。特に、無線を使って温度や電圧、歪みを測定できるデータロガー『エアーロガー』は評価が高い」
(聞き手=福沢尚季)