【トレーナーが伝授】ハムストリングスを伸ばして楽々ウォーキングスタイルを手に入れよう

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リカバリートレーナーの伊藤晃一です。

あらゆる動作において歩くこと、すなわち歩行動作とはもっとも基礎的な人間の活動であります。

ダイエットや体力作り、またリハビリを目標に励んでいる方々も「まずはウォーキングから始めます」と仰る方が多いです。

いざやってみようというときに一番最初に出て来るのは

「どうやって歩けば良いのか」

という疑問です。

多くの方にとって歩行動作は馴染みのある動作ですが、運動として取り組むときにどのように捉えたら良いかということが突然不思議に思われる方は少なくありません。

『1日1万歩』という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

これは厚生労働相が提唱している数値であり、ホームページ内にある『健康21』の中には『身体活動量と死亡率などとの関連をみた疫学的研究の結果からは、「1日1万歩」の歩数を確保することが理想』(引用)と書かれてあります。

もうすっかり日本社会に馴染んで来たこの言葉ですが、厚労省が提唱してからというもの、実際に日本人の歩数は明らかに増加しており、運動への取り組み、意識が年々向上していると発表されております。

出来るだけ大幅で、出来るだけスタスタと歩く。

それによりこの歩数は達成可能……とはいうのですが、未だに「1日1万歩はキツイ!」という声があるのも事実です。

今回はウォーキングに役立つ、ストレッチを紹介致します。

ハムストリングスを大きく伸ばして楽々ウォーキングスタイルを手に入れよう!  

前述のとおり、歩行は多くの人にとって基礎的な動作ではありますが、病気や怪我など様々な要因によって、その動作が難しくなってしまっている人がいらっしゃいます。

例えばパーキンソン病をお持ちの方。その方々の立位バランスに於いて特徴的なことに、前方部の安定性限界の狭小化というものがあります。

これはかんたんにいうと、両足それぞれのバランス能力が低下するため、歩行においてその歩幅が小さくなるということなのですが、2016年の理学療法協会の調査により、ハムストリングス等下肢の裏側の筋活動の増加が、速度、歩幅において歩行動作に有意な改善を見せるという事が発表されました。

これらの発表は、その病気を持っていない健常者にとって無関係かといえばけしてそうではありません。

この調査結果を参考に、同じようにハムストリングスの筋力発揮の改善を行う事で、歩幅、歩数の増加を獲得する事が可能です。

そしてそれが厚労相の提唱する1日1万歩に近付けるための楽チンな方法の一つとも言えるでしょう。

出来るだけ大幅で、出来るだけ速く歩くためのかんたんなストレッチをご紹介致します。

まず一つ目は、座った状態で行うハムストリングスのストレッチです。伸ばす方の足は、多少膝が曲がっていても構いませんが、出来る限り伸ばした状態で行います。

足の付け根から大きく前に倒れるようなイメージで行い、腿の裏がしっかり伸びるように意識をしてください。

 

次は寝た状態でのハムストリングスのストレッチです。

伸ばさない方の足は、膝を伸ばしたまま床に置きます。

伸ばす方の足を出来るだけ高く持ち上げていきましょう。

手で支えながら引っ張ると、腿の裏側のよく伸びますよ。

もしまだ伸ばせるようでしたら、上に挙げている方の足の、膝を伸ばして行ってみましょう。

更にまだまだいけるという方は

写真のように、片方の手で膝の曲げを押さえ、もう片方の手でつま先を持ってみましょう。ハムストリングス以外に、ふくらはぎも良く伸びている事が感じられるはずです。

これらを深呼吸をしながら左右30秒ずつ実施してみましょう。

日々こつこつ行うと、ストレッチは比較的はやく効果が現れますが、やめてしまうと消失もはやいです。

毎日の習慣として、ぜひ取り入れてみてくださいね!

ただし、怪我をしている場合は伸ばす事で悪化に繋がる事もあります。ご自分の身体の状態とよく相談して行ってください。

身体の違和感がなくなって来たときに、ぜひ試してみてくださいね!

【トレーナーが伝授】ハムストリングスを伸ばして楽々ウォーキングスタイルを手に入れようはWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

伊藤晃一

トレーナー歴14年、現在まで15000セッション、1500名以上の方々を指導。俳優としても活動中。22歳の時にパーソナルトレーナー養成コースを受け同年デビュー初月から100本以上のセッションをこなす(友達から伝説だ!と言われました(笑))。29歳の時に渡米、ニューヨークにて出張パーソナルを中心に歌手、起業家、翻訳家、デザイナーの方達を指導しながら、NewYorkFilmAcademy(俳優学校)にて演技について学び、英語を習得。2009年帰国、自分のスキルを更に伸ばすためヨガ、ピラティス、マスターストレッチ、ファスティング(断食)資格を取得し“五感を満たせる快適な空間”でトレ ーニングを行ってもらいたいという思いから三軒茶屋にStudio Carpe Diem(カルペディエム)をオープン。“一生涯、自分の足で健康に歩き続けられるために”をコンセプトに、“運動の主治医”として“運動”、“食事”、“水”をお一人お一人に合わせてご提案しながら全国各地で活動中。