「777X」の量産に間に合わせるため供給体制を早期に確立する(米ボーイング提供)

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 東レは5月稼働予定の米サウスカロライナ州の炭素繊維工場について、当面は焼成工程のみの操業とする方針を固めた。同工場は原料製造から焼成までの一貫生産を計画していたが、米ボーイングが2020年に初号機納入を計画する次期大型機「777X」の量産に間に合わせるため、ボーイングの認定を持つ別の同社工場が生産する原料を使う。既存の認定原料を使用し、供給開始までの期間を短縮する。

 東レは既にボーイングに方針を伝えた。両社は現在、供給に必要なサプライヤー認定の取得順序などについて協議に入っている。

 サウスカロライナ州の新工場は17年に建設したが、航空機向けの在庫調整を受け、稼働を当初計画の17年5月から1年遅らせた。

 その後、ボーイングは777Xと並ぶ東レの大口供給先の中・大型機「787」の増産を表明。需要回復の兆しが見えたため、東レは新工場で早期に認定取得を進める必要があった。

 新工場では数段階に分かれるボーイングの認定のうち、まず原料のポリアクリロニトリル繊維を炭素繊維に加工する焼成工程の認定取得を目指す。その後、実際の納入に必要な品質管理などの認定を順次、取得する。