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 2017年1年間の全国百貨店売り上げが5兆9,532億円に達し、既存店ベースで前年を0.1%上回り、3年ぶりにプラスに転じたことが、日本百貨店協会のまとめで分かった。外国人向けの免税売り上げが約1.5倍に増加し、過去最高を記録したほか、株価の上昇を受けて富裕層を中心に高額商品の売れ行きが伸びたことが影響したとみられる。

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 日本百貨店協会のまとめでは、東京、大阪地区など主要10都市の売り上げは4兆1,182億円で全体の69.2%を占めた。前年に比べ、1.2%の伸びで、訪日外国人観光客の需要が好調な大阪地区が6.6%、札幌地区が3.5%、福岡地区が2.5%の高い伸びを示した。仙台地区は0.6%、東京地区は0.5%、横浜地区は0.4%のそれぞれ増、名古屋地区は0.4%、京都地区は0.1%のそれぞれ減となっている。

 これに対し、訪日外国人観光客の入り込みが少ない神戸地区は9.4%、広島地区は2.4%の減少となり、苦戦している。10大都市以外の地域は全体で2.3%の減で、近畿地区8.5%、北海道地区6.0%をはじめ、すべての地区で前年売り上げを下回った。千葉県松戸市の伊勢丹松戸店、兵庫県姫路市のヤマトヤシキ姫路店など営業不振で閉店を決める店舗も相次いでいる。

 商品別でみると、家電製品が12.7%、家具が5.8%、婦人服・洋品が2.8%の減少となる一方、外国人観光客が好む化粧品が17.1%と高い伸びを示して売り上げを牽引した。富裕層向けの美術・宝飾・貴金属も3.6%増と好調だった。外国人向けの免税売り上げは2,704億円に上り、2年ぶりに過去最高を更新している。売り上げ好調な店舗の大半は訪日客の利用が多く、訪日客依存の一面も色濃く感じられた。

 一方、2017年12月の売り上げは6,933億円で、前年同期を0.6%下回り、2カ月ぶりのマイナスとなった。外国人や富裕層の需要は堅調に推移し、歳末商戦も好調だったものの、主力の衣料品や食品が前年同期を下回ったのが響いた。生鮮食品の不漁不作の影響も大きかったとみられる。商品別では厳冬の影響で防寒具が好調だったが、婦人服と子ども服がふるわなかった。