ゴールデングローブ賞授賞式で「Time’s Up」のピンをつけていたジェームズ・フランコ

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第90回アカデミー賞授賞式を3月4日に控え、1月23日にはその正式ノミネートが発表された。最優秀主演男優賞の最有力候補とされていた米人気俳優ジェームズ・フランコ(39)が候補から外され、ハリウッドに大きな波紋が広がっている。

今月7日の第75回ゴールデングローブ賞授賞式にて、自身が監督・主演を務めた映画『ザ・ディザスター・アーティスト(原題)』で主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞したジェームズ・フランコ。受賞後に2つの人気トーク番組に出演し、セクハラの噂は「真実ではない」と語っていたものの、受賞から4日後にあたる11日には『ロサンゼルス・タイムズ』紙にて5人の女性から過去のセクハラ行為を暴露されてしまった。

奇しくもこの日は、米・放送映画批評家協会が選ぶクリティクス・チョイス・アワードの授賞式でもあった。先のゴールデングローブ賞に続き、同映画で2度目となる主演男優賞に輝いたジェームズだったが、人目を気にして雲隠れをしていた彼が壇上に姿を見せることはなかった。

先ごろ行われた「女性たちの行進(Women’s March)」のデモ会場では、女優のスカーレット・ヨハンソンからゴールデングローブ賞授賞式に「Time’s Up」のピンをつけて出席したことを言及されるなど、ここ最近のジェームズはまさに“針のむしろ”状態である。

映画芸術科学アカデミー会員による投票期間は8日間。そのうち最も多く票が集まるのは初日と最終日だと言われているが、今年は『ロサンゼルス・タイムズ』紙で一連のセクハラ行為が明るみに出た翌日にあたる12日が投票最終日であった。当初ジェームズに投票していた人々の中には記事を読んで「彼に投票したことを後悔している」という人や、「ジェームズとは別の俳優に投票する」と心変わりを見せる人も多かったようだ。

『ザ・ディザスター・アーティスト(原題)』は、自身の監督作そして弟デイヴ・フランコとの共演作ということもあり、個人的にかなり思い入れが強かったはず。オスカー最有力候補として注目されていただけに、なんとも皮肉な結末となってしまった。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)