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テレビ朝日は、脚本家・倉本聰氏が執筆するドラマ『やすらぎの刻(とき)〜道』を、来年4月から1年間放送すると発表した。今年秋から撮影を開始し、平日昼のドラマ枠『帯ドラマ劇場(シアター)』で、同局の開局60周年記念番組として放送される。

今作は、昨年4〜9月に同枠で放送された『やすらぎの郷』から始まるストーリー。作家・菊村栄(石坂浩二)が、以前ボツになったシナリオを思い起こし、白川冴子(浅丘ルリ子)、水谷マヤ(加賀まりこ)らおなじみのメンバーが見守る中、今は亡き"姫"こと九条摂子(八千草薫)をモデルに据え、どこにも発表する当てのないシナリオを書きはじめる。

倉本聰氏

その作品は、昭和・平成を生き抜いた無名の夫婦の生涯を描くもので、テーマは「ふるさと」。『やすらぎの郷』からはじまったドラマは、次第に菊村の新たなシナリオ世界に変わり、夫婦の生涯をその時代と共に描くものとなる。

昭和初期からはじまり、戦中、戦後、平成を描く同品の前半の主演は、『トットちゃん!』(昨年10〜12月放送)でも主演を務めた清野菜名。そして、戦後の高度成長期をへて現代にいたるまでの後半にあたる主人公の晩年を八千草薫が演じる。

倉本氏は「今は便利になり、アスファルトで覆われ、高速道路が縦横に走る豪華な世の中になったとはいえ、人々が最後に心に描くのは己の貧しい原風景の中にある"ふるさと"の細い小道ではないか。このドラマはそうした小道の変遷を通して、昭和・戦中・戦後・平成、日本の豊饒への歴史を辿(たど)りながら、それに翻弄される一組の夫婦の"倖せ"への郷愁を探り、描くものである」とコメントしている。

なお、同局では『やすらぎの刻〜道』の制作準備のため、現在『越路吹雪物語』(毎週月〜金曜12:30〜)を放送している『帯ドラマ劇場』を1年間休止する。