今後の進路について悩んでいます(写真 : Graphs / PIXTA)

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初めまして。明治学院大学経済学科の3年次に在籍しているジョンです。今回、今後の進路について悩んでおり、何か喝をいただけたらと思いまして質問致しました。
来年の就活を控え、中小企業診断士の資格取得を目指し勉強するか、1年休学して語学留学(考えてるのはカリフォルニア大学付属の語学学校)をするかの決断で迷っています。中小企業診断士は経営やマネージメントを学んで将来的にMBA(夢物語ですが……)につながるのではないか、また資格取得することで幅広い業務ができ、ハクが付くのではないかと思い、考えました。
しかし、1年語学留学して著しいグローバル化についていけるような語学力を身に付けるのも選択肢としてあり、どちらがキャリアアップや自分の為になるのか考えていたら、留学はただの逃げなのか? 1年棒に振って意味があるのか? 資格取得でどうにかなるのか? 就職してからでも留学できなくはない? など、わからなくなってしまいました。大変ありがたいことに、親はどちらについても賛同してくれてるので、この救いようのない甘ったれた考えに一喝いただけると幸いです。乱文で申し訳ありませんがよろしくお願いします。
大学生 ジョン(仮名)

大学3年生の就活前から将来の進路についてまじめに悩んでいること自体、非常に素晴らしいことです。ぜひ今後もいろいろと悩みつつ将来の進路につき可能性の探求を続けてください。

さて、語学留学するか中小企業診断士の資格取得をするかの選択肢で悩まれていますが、両方ともにジョンさんが将来やりたいと考えている仕事に寄与するのであれば、私ならば両立させるべく動きます。

英語を使って何ができるかが重要


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まず留学ですが、英語を学ぶこと自体も非常によいことですし、時間的余裕のある学生時代にマスターしておくべきスキルの1つではあります。

一方で、英語だけでは社会に出てから何の役にも立たないのも事実です。
と言いますのも、英語とは単なるコミュニケーション手段ですから、本質的に問われるのは「英語を使って何ができますか?」なのです。したがって、英語の勉強はしておくべきなのですが、それ単体のみに過度に自分自身の時間とその他のリソースを注力することには慎重になるべきです。貴重な時間を投資した結果としてのリターンはそこまで大きくないからです。

私個人が選ぶのであれば、英語の勉強のためだけに1年留年するか否かについては、リターンを考えるとそのような選択はしません。もっと言うと、1年留学して帰国した際に英語だけしゃべれるようになっていたとしても、それが就職活動における差別化要因にはなりません。英語屋さんは世の中に結構あふれているものです。英語はできればもちろんベターな能力ですし、非常に役には立つのですが、それ単体で十分というわけではありません。

ちなみに、有資格者があふれる現在においては、どんな資格であってももはや単体で十分と言い切れませんから、つねにプラスアルファ部分での差別化を考えるべきなのです。

であるが故に、英語プラス中小企業診断士でビジネスの基礎の勉強を広くしてきました、というアピールのほうがいいでしょうし、ジョンさんのためにもなります。

ちょっと厳しいかもしれませんが、日本で両立させる方法を考える、または留学しつつも通信で診断士の受験対策をする、とかですね。

正直英語をしゃべれるようになる程度ならば日本にいてもできます。私自身もパスポートすら持っていなかった大学3年生の頃には普通に帰国子女組以上にしゃべれるようになっていましたので。

両立はつらいと思われるかもしれませんが、社会に出ると時間はもっとなくなります。いろいろな話を聞いていると、若い社会人のいちばんの後悔は、時間のある学生時代にもっと勉強をしておけばよかった、というものです。時間的猶予のある学生だからこそ、社会に出てからも役に立つ勉強に時間を費やすべきですし、複数勉強の同時並行も可能なはずです。

ジョンさんは現在大学3年生ですから、現在から就職までの期間は、社会に出て活躍をするための準備期間であると考えるべきです。

であれば、英語プラスアルファでジョンさんの就職市場における差別化要素を築くための投資期間と考え、ちょっと背伸びをしてでも英語と診断士受験を両立させるべく動くのもありでしょう。

勉強をして得た知識は一生もの

仮に資格取得がうまくいかなかったとしても、勉強をして得た知識は一生ものですし、なによりも勉強をするというクセをつけることによって、生涯学習の第一歩を踏み出すことが可能です。

英語にせよ、診断士受験で得るであろう知識にしてもビジネスにおいては基礎中の基礎です。そこから先はもっともっと勉強をし続ける必要があります。

一方でそういった基礎知識を学生のうちに身に付けておくことは、ほかの学生たちから一歩先んじることができるという意味において非常に有益です。

ジョンさんが何とか両方の勉強を両立させ、就職市場の中においてご自身の差別化要素を強固なものとし、なりたい職業に就職できることを応援しております。