名古屋めしの一つとして定着しているエビフライ。約30年前、タモリさんが「名古屋の人はエビフライをごちそうだと思っている」と、しかもご丁寧に「えびふりゃ〜」と名古屋弁に変換して(笑)、いじったのがきっかけだった。それをチャンスと捉え、大きなエビフライを出す店が増えて名古屋名物として認知されたのである……。

エビ好き名古屋人が感涙! エビ料理専門店『花菖蒲』のエビづくしメニュー

名古屋めしの一つとして定着しているエビフライ。

そのイメージが広がったのは、約30年前。

タモリさんが「名古屋の人はエビフライをごちそうだと思っている」と、テレビやラジオでさんざんイジリまくったのがきっかけだった。

しかも、ご丁寧に「えびふりゃ〜」と名古屋弁に変換して(笑)。

それをチャンスと捉え、大きなエビフライを出す店が増えて、名古屋名物として認知されたのである。

実際、名古屋人は、エビフライをごちそうだとは思わないまでも、好きであることは間違いない。

正確に言えば、エビフライに限らず、エビ料理全般が好きなのだ。

ちなみに愛知県の県魚も車エビ。

三河湾産の車エビは東京の高級料亭や寿司店でも重宝されるほどの全国ブランドであり、名古屋とエビはもともと深い関係にあるのだ。

そんなエビ好き名古屋人のニーズにしっかりと応えているのが、名古屋市の隣町、あま市にあるエビ料理専門店『花菖蒲』だ。

「これまで料亭やホテルの日本料理店で働いてきましたが、なにかに特化したものを出そうと。
カニ料理は大手のチェーン店があるから、エビ料理にしました。

名古屋の人はエビが好きだし、エビは刺身にしたり、煮たり、焼いたりと調理法を選びませんからね」と、店主の松永聖道さん。

ディナーで人気なのは、活車エビの刺身や車エビの鉄板焼き、エビの天ぷらなど5種類のエビ料理が堪能できる「ぷりぷり海老コース」(3800円)。

コースのなかでも圧巻は、「車エビの塩焼き」。

15センチはある大ぶりな車エビに塩を振って焼いただけのシンプルなメニューだが、丁寧に焼き上げた身はしっとりとした食感。

噛むごとに広がる、ほのかで上品な旨みがたまらない。

「塩焼きには車海老、海老フライにはブラックタイガー、刺身にはボタン海老や甘エビ、唐揚げには赤車海老と、メニューごとに使い分けています。
調理法やエビの種類によって味の違いを楽しんでください」(松永さん)

「ぷりぷり海老コース」は、定番のエビ料理を組み合わせたものになるが、ココだけのオリジナルメニューもある。

それが、「石焼き丼」がメインの「石焼き丼コース」(昼1650円、夜1750円)だ。

「石焼き丼」は、熱々の石焼き鍋に、やや大きめのおにぎりと刺身用のホタテ貝柱を入れて、その上に生け簀で直前まで生きていた車エビをのせてある。

食べる際には、その上から、お吸い物よりもやや濃いめのだし汁をかける。

石焼きビビンバのように、よくかき混ぜる。

そしてハフハフ、フーフーしながら食す。

ご飯の一粒一粒に車エビとホタテの旨みと香りがしっかりと染み込んでいて、めちゃくちゃ旨い!

この「石焼き丼」のほか、刺身や天ぷら、小鉢、赤だし、香の物、デザートも付く。

エビは「腰が曲がるまで長生きできるように」と長寿を願う縁起物でもある。

祖父母や両親の誕生日や記念日にエビ三昧のコースをごちそうしてみてはいかがだろう?

花菖蒲
愛知県あま市下萱津坪井54
[TEL]052-414-7020
[営業時間]11時〜14時、16時半〜21時半(21時L.O.)
[定休日]月曜

 

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。