イギリスにも、うまいものアリ!映画『カレンダー・ガールズ』のスポンジケーキが食べたい

写真拡大 (全3枚)

映画『カレンダー・ガールズ』に出てくるスイーツ、ヴィクトリア・スポンジケーキ。一度食べたらやみつきになるそのケーキでティータイムを過ごせば、映画の中の親友同士のようにおしゃべりが止まらなくなる!?

【映画のあの味が食べたい!】


素朴でリッチ。映画『カレンダー・ガールズ』のヴィクトリア・スポンジケーキは友情の味。


イギリスにうまいものナシ、というのが昔からの定説。ある意味、それは事実なのかも知れませんが、お菓子だけは例外。スコーン、ショートブレッドなど素朴だけれど美味しいお菓子がいっぱいある国、というのが私のイギリスに対するイメージです。

出張やプライベートでイギリスに行くときは、必ずアフタヌーン・ティーでしっかりとお菓子をいただきます。

私が、イギリスの伝統的なお菓子であるヴィクトリア・スポンジケーキ(あるいはヴィクトリア・サンドイッチケーキ)を知ったのは、実は、映画『カレンダー・ガールズ』を観てからです。

イギリス北部のヨークシャーの田舎町ネイプリーに住む主人公のクリス(ヘレン・ミレン)とアニー(ジュリー・ウォルターズ)は、親友同士。が、ある日、アニーの夫ジョンが白血病で亡くなってしまいます。

アニーを励まそうとするクリスは、あるアイデアを思いつきます。それは、毎年恒例の婦人会のカレンダーを自分たちがモデルになってヌード・カレンダーをつくり、その売り上げをジョンがお世話になった病院に寄付しようというもの。

30万部を売り上げ、話題となった“婦人会ヌード・カレンダー”の実話を元にしたヒューマン・コメディです。

この舞台となっている“婦人会”は、イギリスの主婦たちの社交の場。そして、その冒頭に登場するのが、婦人会が主催するヴィクトリア・スポンジケーキの品評会です。

シニカルなジョークを飛ばしつづける陽気なクリスは、夫の病気でケーキづくりどころではないアニーに代わってケーキを持参しますが、実は、それはマークス&スペンサー(※イギリスの大手スーパー)のもの。

自分たちのヌード・カレンダーを制作しようなどと言い出すクリスですから、このあたりのおとぼけは朝飯前。ところが、このケーキが高い評価を受け、賞を受賞してしまうのですが……。

事の顛末は映画を観ていただくとして、婦人会の品評会のテーマになるこのヴィクトリア・スポンジケーキとは、どういうものかというと、バタースポンジケーキの間にラズベリージャムを挟んだシンプルなケーキです。ヴィクトリア女王が好んでティータイムに食したことからこの名前がついたそう。


ジュリス ティールームス 日本橋三越店/出典:白雪姫さん


 

作り方はいたってシンプル。

バター、砂糖、卵、薄力粉の4つの材料を同じ分量だけ用意。ボウルにバターと砂糖を入れて泡立て器でふんわりするまでよく混ぜ合わせたら、溶き卵を分離しないように少しずつ加え、最後にふるった薄力粉を混ぜ合わせて、2個のケーキ型に入れて焼きます。

イギリスではひとつの型で焼いて上下に2等分するのではなく、同じ大きさのスポンジを2枚焼いて、真ん中にジャムを挟んでサンドイッチにするという作り方がほとんどだそう。大きなオーブンがどの家にもあるのでこうした作り方ができるのでしょうね。

バターがたっぷり入ったスポンジと酸味の効いたジャム。どこにでも手に入る材料をつかったシンプルなケーキですが、それだけに食べ慣れてしまうと無性に食べたくなります。ティータイムの習慣のある英国のご婦人方にとっては、いわばソウルフードのような存在かもしれません。


ジュリス ティールームス 日本橋三越店/出典:白雪姫さん


 

英国風のティーサロン「ジュリス ティールームス日本橋三越店」は、本格的なヴィクトリア・スポンジケーキが食せるティールーム。2008年に英国のベストティールームの称号「トップ・ティー・プレイス2008」を受賞した知る人ぞ知る名店です。イギリスの伝統的なお菓子と紅茶を一緒に楽しめるサロン。ヴィクトリア・スポンジケーキは、アフタヌーン・ティーのセットにも入っています。

クリスとアニーのように、親しい友人と楽しいおしゃべりに花を咲かせるには、英国式ティータイムがぴったり。

 

作品紹介


イギリスの田舎町ネイプリーの主婦たちの社交場といえば、婦人会。その定例ミーティングは退屈なテーマばかりで、婦人会に所属するクリスとアニーは飽き飽きしていた。そんな日々のなか、アニーは夫のジョンを白血病で失ってしまう。親友を励ましたいクリスは、奇想天外な方法に出ることに。

その方法とは、ジョンがかかっていた病院へ寄付金を贈るため、毎年恒例の婦人会のカレンダーのモデルを自分たちで務めて売り上げを伸ばそうというものだ。しかもヌードで! この計画に最初は取り合ってくれなかった婦人会メンバーたちだったが、徐々に有志が集まり始める。婦人会幹部の圧力や家族の反発、好奇の目にも負けず、彼女たちは果敢に挑んでいくのだった。