村田諒太【写真:Getty Images】

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4月15日に横浜アリーナで初防衛戦、3か月後にラスベガスでビッグマッチか

 WBA世界ミドル級王者の村田諒太(帝拳)は4月15日に横浜アリーナで同級10位のエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)と初防衛戦を行うことを発表した。昨年10月22日に疑惑の判定で一度敗れていたハッサン・エンダム(フランス)からベルトを奪った村田だが、米メディアは2度目の防衛戦で、ラスベガス凱旋&“因縁マッチ”プランを報じている。

 米スポーツ専門テレビ局「ESPN」電子版は「リョウタ・ムラタの世界ミドル級王座防衛戦は月曜日に発表された。だが、勝利を手にした時に、彼にはより大きな計画が存在しているのだ」と報じている。

 ブランダムラ戦で初防衛戦に臨む村田については「重大な本命」と評価。そして、その先に待つ、2度目の防衛戦の計画を伝えている。

「ESPNのカードでトップランクのメインイベントとして、2度目の防衛戦を戦うために、彼はアメリカにやってくる計画になっている。そこでは彼はエスキバ・ファルカオと再戦を行うことになる。2012年の五輪金メダル決定戦でムラタが僅差で勝利を収めたリマッチとなる」。7月14日に行われる予定だと、具体的な時期にも言及している。

 記事によると、村田はブランダムラ戦でV1を達成すれば、プロとして3度目となる米上陸を果たす。米デビューは2015年11月7日。ラスベガスのトーマス&マック・センターで、ガナー・ジャクソン(ニュージーランド)相手に10回判定勝ちを収めた際は、前座試合だった。16年7月のベガス第2戦も前座だったが、次はベガスに王者として凱旋。ついに主役を張ることになる。

トップランク社副会長「国際的に偉大な興味を引くだろう」

 村田と契約する大物プロモーター、ボブ・アラム氏の「トップランク社」はESPNと独占契約を結んでいる。ファルカオ(ブラジル)も同社の契約選手で、2014年のデビュー以来、現在19連勝中(13KO)。6年越しの再戦が実現すれば、村田の米上陸戦は大きな注目を集めることになりそうだ。

「すべてがうまくいけば、我々が話し合っている彼らの次のファイトは7月にオリンピアンの激突となる。ムラタとファルカオの試合は国際的に偉大な興味を引くだろう。どちらの選手も国内で知られているが、我々はここ(アメリカ)でやりたい。なぜなら、我々はアメリカでムラタとファルカオの立場を確立させたいんだ」

 トップランク社のカール・モレッティ副会長はこう語ったという。

 村田はロンドン五輪の決勝でファルカオに判定勝ち。14-13という僅差の判定をものにして、金メダルに輝いた。しかし、ファルカオは昨年、米メディアの取材に対し「彼もずっとオレを掴んでいたんだ。そのあと、レフェリーがオレから2ポイントを奪っていった。リベンジを果たしたい。あれはフェアじゃない。忘れることは絶対にないだろう」と激白。3回にクリンチでの減点がなければ、結果は変わっていたと主張していた。

 ESPNで全米など世界でライブ中継されるブランダムラ戦を乗り越えれば、村田がベガスで世界中からの注目を集める因縁のバトルに挑むことになりそうだ。(THE ANSWER編集部)