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国立がん研究センターはこのほど、「自覚的ストレスの程度およびその変化とがん罹患との関連」に関する研究結果を明らかにした。同研究は1990年(または1993年)〜2012年、40歳〜69歳の男女10万1,708人を対象に追跡調査したもの。

調査対象となったのは、所定の10保健所管内(岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、新潟県長岡など)に1990年もしくは1993年に在住しており、がんに罹患していなかった男女約10万人。

まず、調査の開始時に「日常あなたの受けるストレスは多いと思うか? 」というアンケートを実施。その回答をもとに、日常的に自覚するストレスの程度について3つのグループ(低、中、高)に分けた。

自覚的ストレスレベルが「低」のグループを基準に、それ以外のグループのがんリスクを比較したところ、調査開始時の自覚的ストレスレベルと全がん罹患との間に統計学的有意な関連は見られなかった。

自覚的ストレスに関するアンケートは、調査開始5年後も実施。両方のアンケート回答者(7万9,301人)の自覚的ストレスに関する回答の組み合わせから、その変化を6つのグループ(常に低、常に低・中、常に中、高が低・中に変化、低・中が高に変化、常に高)に分けた。

がん罹患リスクとの関連を検討した結果、1万2,486人(男性7,607人、女性4,879)にがんの罹患が確認されたという。「常に自覚的ストレスレベルが高いグループ」は、「常に自覚的ストレスレベルが低いグループ」に比べ、全がん罹患リスクが11%上昇していた。

特にその傾向は男性グループで強くみられることがわかった。罹患したがんを臓器別にみると、肝がん・前立腺がんにおいて、自覚的ストレスが高いとリスクが高くなることがわかったという。

なお、同研究の追跡調査中(平均17.8年)、がん罹患が確認されたのは、男女計1万7,161人であるとのこと。同センターは「長期的にみると、特に男性で自覚的ストレスレベルが高いとがん罹患リスクが高まることが考えられる」とコメントしている。