成田空港の免税店の様子。(c) 123rf

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 観光庁の発表によると、2017年の訪日外国人による旅行消費額が過去最高の4兆円超えとなった。ただし1人当たりの消費額は2年連続で減少したことも分かった。

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■訪日外国人旅行消費額が最高額に

 16日、観光庁が訪日外国人旅行消費額の2017年「年間値(速報)」と2047年10-12月期の「調査結果(速報)」を発表した。

 10〜12月の訪日外国人旅行消費額(速報、以下同じ)は1兆1,400億円(前年同期比+27.8%)、2017年の訪日外国人旅行消費額は4兆4,161億円(前年比+17.8%)。年間消費額は過去最高額を更新、10〜12月を含め、四半期ベースでも全て過去最高額を更新した。

 2011年の訪日外国人数は約622万人、旅行消費額は約8,135億円だった。この6年間で訪日外国人数が約4.6倍(昨年の訪日外国人数は約2,869万人)となったのに対して、旅行消費額は約5.4倍となっており、人数以上に消費額が増えていることが分かる。

■消費額全体の約4割が中国

 国や地域別で消費額が最も多かったのは中国で、1兆6,946億円(前年比+14.9%)は全体の38.4%を占めている。2位以下は、台湾(5,744億円、前年比+9.5%、以下同じ)、韓国(5,126億円、+43.3%)、香港(3,415億円、+15.9%)、アメリカ(2,503億円、+17.5%)、タイ(1,249億円、+8.6%)、オーストラリア(1,117億円、+1.7%)、イギリス(669億円、+25.8%)、シンガポール(664億円、+12.4%)、マレーシア(597億円、+14.3%)、フランス(571億円、+19.1%)と続いている。

 この他に伸び率の大きい国として、ロシア(154億円、+46.9%)、ベトナム(566億円、+30.1%)、カナダ(549億円、+29.6%)フィリピン(482億円、+23.5%)、インドネシア(456億円、+23.1%)などがある。

■1人当たりの消費額は2年連続減少

 2017年の訪日外国人旅行者1人当たり旅行支出は15万3,921円。これは2016年の15万5,896円から1.3%の減少で、平成27年の16万7,696円から2年連続の減少となった。

 国や地域別で1人当たりの消費額が最も多かったのも中国で、23万382円(前年比-0.5%、以下同じ)。2位以下は、オーストラリア(22万5,866円、-8.5%)、イギリス(21万5,393円、+18.5%)、スペイン(21万2,572円、-5.1%)、フランス(21万2,443円、+12.4%)、ロシア(19万9,220円、+4.4%)、イタリア(19万1,484円、-3.3%)、ベトナム(18万3,229円、-1.6%)、ドイツ(18万2,206円、+6.5%)、アメリカ(18万2,071円、+6.2%)と続く。

■買い物意欲が旺盛な中国、短期滞在の韓国

 2017年の訪日外国人数国別トップ3は、中国(約735万人)、韓国(約714万人)、台湾(約456万人)だった。中国の1人当たり消費額が23万382円に対して、韓国は7万1,795円と3分の1程度。台湾は12万5,847円と半分くらいだ。

 これは宿泊数や消費内容にも関係している。中国からの旅行者の平均宿泊数が10.9泊に対して、韓国は4.3泊、台湾は6.7泊だ。資料にある「訪日外国人旅行者1人1泊当たり費目別旅行支出(全目的)」を見れば、中国が2万6,288円、韓国が1万9,121円、台湾が2万2,011円となり、差が縮まることが分かる。

 宿泊料金は、中国が5,188円、韓国が5,943円、台湾が5,668円とほぼ同じか、むしろ中国が抑えている一方、買い物代は中国が1万4,482円、韓国が5,659円、台湾が8,804円であり、この辺りが支出の差となっている。

■外国人の消費を喚起するには?

 先に書いたように、日本を訪れる外国人旅行客の増加とともに外国人旅行客の消費額は増えてきたが、1人当たりの消費額は2年連続で減少した。資料では、中国人旅行客の買い物支出が相変わらず多いことを示しているが、かつての“爆買い”と呼ばれるような買い方が減っているのは間違いないだろう。

 訪日客にリピーターが増えれば、お金の使い方も変わってきて当然だ。そうした訪日客の消費意欲を一層喚起するような工夫が求められるに違いない。