株価3万円、1ドル=105円、ビットコインは300万円。2018年の相場はどうなる?

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 200万円台に急騰したビットコインに主役を奪われた感のある’17年の金融市場。’18年は株や為替の逆襲があるのか。業界を代表する識者に日経平均株価、米ドル/円、ビットコインのターゲットを予測してもらった!

◆株価3万円、1ドル=105円、ビットコインは300万円! 2018年の相場大予測

「株式市場は日経平均2万3000円の水準に慣れていない。今はまだおっかなビックリですが、この水準に慣れてくれば日本株はもう一段上の水準を目指す」

 そう今年の株価見通しを語るのはマネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏。ビットコイン相場の裏で、日経平均株価も’17年10月に16連騰するなど勢いはいい。’18年のターゲットは3万円だ。

「遠く思うかもしれませんが、2万3000円から30%上昇すれば3万円。概算ですが、日経平均の1株あたり利益が約15%増え、日本株の評価が約15%高まればいいだけの話です。足元のファンダメンタルズからすれば現実的な水準と言えるでしょう」(広木氏)

 つまり、日本企業が15%増益すれば可能な水準。だが、そんなに好調なのだろうか。

「’18年3月期の上半期は、利益予想よりも約8.8%上方修正されました。下半期も大きな変化はなく同程度の上方修正が予想されます。問題は’19年3月期ですが、アナリスト予想のコンセンサスは8%程度の増益。今期は20%程度の増益となりそうなので相当に保守的な予想ですが、それでも今期の下半期と来期通年で足元から15%の増益は十分達成できることになります」(同)

 しかし、これだけではまだ3万円に届かない。

「今、日経平均のPERは15倍程度。過去5年の平均と同水準にあります。しかし、投資家が2万3000円台の水準に慣れてきて、日本企業が好調だということになれば、日本株への買い意欲も高まる。日本株が今よりも15%高く評価されてもPERはまだ17倍程度。ちなみに米国株のPERは18倍。17倍はまだ割安です。これで日本株は3万円へ達します。十分に現実的でしょう」(同)

 企業業績を伴った株価上昇に期待は高まるが、当然腰折れ要因も懸念されている。北朝鮮のミサイルなどもあるとして、広木氏が注目するのは2月の春闘だ。

「働き方改革で残業代が減る一方、春闘でベースアップが実現されなければ、日本経済に影を落とす要因になりかねない。だが、逆に大幅な賃上げがあれば『やはり日本経済は強い』ということで買われる場面があるかもしれません」

 そこで、気になるのが注目されるセクター。’17年と同様、ロボット化で生産性を高めようとする企業の設備意欲は旺盛な状態が続き、AI分野が注目だという。

「日立には独自の人工知能技術『H』があるし、オムロンにはセンサーで情報を集めてAIに分析させるノウハウがある。AI導入は長いテーマとなってくるでしょう」(広木氏)

 しかし、3月には黒田日銀総裁の任期が迫っている。アベノミクス株高を演出した金融緩和の継続を危ぶむ声もあるが……。

「昨年の衆院選で与党が圧勝したことで、緩和を継続しやすい環境が整いました。総裁を任命するのは内閣。黒田さんが辞めたとしても、今のリフレ路線を継承する人となるはずです」(同)

 日本株の底力に日本人が気づくことが肝要だ。

◆トランプ失速、日銀に打つ手なしで円高へ

 リフレ路線が継続すれば、株高とともに円安も進むのか。シティバンクでチーフディーラーを務めた為替のプロである西原宏一氏に話を聞くと「これ以上の金融緩和は難しい。むしろ緩和からの出口論議が沸騰する可能性のほうが高い」と話す。

「アメリカを見ても’17年末の上院補欠選挙で共和党が敗北したことで、トランプ政権の政策実現能力が低下。また、公約の一つである大規模減税にメドが立った今、トランプが次に見据えるのは通商政策です。貿易がテーマとなればトランプはドル安誘導を強めてくる可能性もあり、11月には中間選挙も控えている。人気取りならドル高よりもドル安が望ましいはず」