アラフィフとなった今、ふんわりとした食感よりも、歯ごたえのある肉々しいハンバーグを求めるようになった。しかし、“肉汁信仰”ともいうべき今のグルメ界では、これがなかなか見つからない。あきらめかけていたころ、栄4丁目にある『shiosai』で私の理想とするハンバーグに出会ってしまったのである……。

ほおばったときの熟成香がたまらない! 栄4丁目『shiosai』の「熟成肉の手ごねハンバーグ」

ハンバーグにナイフを入れた瞬間、ジュワッと溢れる肉汁。

30代のころは、肉汁の海で泳ぎたいとさえ思っていたが、アラフィフとなった今では、見ただけでお腹が一杯になる。

年を取るにつれて、ふんわりとした食感よりも歯ごたえのある、肉々しいハンバーグを求めるようになった。

しかし、“肉汁信仰”ともいうべき今のグルメ界では、これがなかなか見つからない。

あきらめかけていたころ、栄4丁目にある『shiosai』で私の理想とするハンバーグに出会ってしまったのである。

オープンしたのは3年前。

料理にはオーナーを務める鹿肝(しかん)崇さんの故郷、石川県・能登産の塩をはじめ、金沢産の醤油を使い、食材の旨みを絶妙に引き出しているのが特徴だ。

「塩だけで8種類を用意していますが、それぞれ料理に合わせて使い分けています。
ハンバーグには、能登産の海塩、珠洲塩を添えています。
少しえぐみがありますが、肉の旨みを引き立ててくれますね」(鹿肝さん)

お待たせしました♪これが私を虜にしている「熟成肉手ごねハンバーグ」(150グラム・1680円)。

まず、ビジュアルからして違う。

俵型、というよりはラグビーボール型。

その名の通り、熟成肉、それも東京・田園調布にある名店『中勢以』から仕入れる但馬牛の挽き肉のみを使用している。

熟成肉ならではの味と香りを堪能できるように、つなぎは少なく、味付けも薄め。

ナイフを入れても肉汁はほとんど出ない……。
肉の密度が高いのがわかるだろう。

口に入れると、熟成香がふわっと広がり、その余韻がいつまでも続く。

これが何とも心地良い。

また、しっかりとした肉の旨みもハンパない。

そのまま食べても十分に旨いが、前出の「珠洲塩」のほか、やや甘めの金沢産「ヤマト醤油」とワサビで味わうのもオススメだ。

「ほとんどのお客様がこのハンバーグを目当てに来られます」と、鹿肝さん。

私もここのハンバーグ以外は食べたくないと思うほどハマった。

ハンバーグ以外で私がオススメしたいのは、「国産牛イチボステーキ」(1980円)。

A4等級の国産牛でこの値段は、かなりお得。

こちらに添えられるのは、能登産の「大谷塩」。

濃厚な味わいのうえ、結晶が大きいのでジャリッとした食感も楽しめる。

ほかにはカレイやカマス、イカなど能登半島から直送される干物(480円〜)など。

石川県の地酒(1合880円〜)も豊富に揃う。

ハンバーグは入っていないものの、コース(2名から)は、全9品・飲み放題付きで3500円〜と安いので、日常的に使える。

shiosai
愛知県名古屋市中区栄4-4-4 栄メッツビル2F
[TEL]052-212-7657
[営業時間]17時〜24時(23時半L.O.)※金・土は〜翌4時(翌3時半L.O.)
[定休日]月曜

  

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。