「R&Bホテル新大阪北口」(写真: ワシントンホテルの発表資料より)

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 ラッシュと表現したくなるような「ホテル建設」が起こっている。「4000万人を突破することが必至とされる東京五輪・パラリンピックの訪日外国人に対応するため」といった解説も聞かれるが、要因はそれだけではないと捉えるべきだろう。三指に数えられる大手デベロッパーは「少子高齢化⇒働き手不足⇒オフィスビル需要の頭打ち」とまず指折り数え、「日本経済は2020年後も観光立国としての立ち位置を確立しなければ、成長そのものが頭打ち状況になる」とこぞって指摘する。故にホテル建設は不可避のインフラ整備になるという見方だ。それなりの説得力を感じるのと同時に足元を見つめ直すと、改めて頷かざるをえなくなる。

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 例えばワシントンホテル。新年早々に同社のセカンドブランドである「R&Bホテル」を新大阪駅徒歩5分の至便の地に開業した。グループ全体では20棟目となる。しかもホテル業界に詳しい不動産業界の記者によると「新大阪の物件は、今後のホテルを見通すうえで象徴的なもの」だという。「差別化戦略」が打たれているというのである。具体的には「客室と朝食」の在り様にスポットを当てたものとか。例えば客室は「好みの室温設定が可能」なばかりではなく、サーモススタット式混合水栓と呼ばれる設備が整えられた「好みの微妙な湯温の設定」が容易といった具合という。

 ホテル建設というと昨年「無印良品で知られる良品計画が(2019年)銀座にホテルを開業」というニュースが話題となったが、同社では1月18日に銀座に先立ち中国の深セン「ムジホテルシンセン」を開業した。深セン市中央地に近い新しい商業施設内の4階から6階に79室を設営した。そして2階から3階には中国最大規模の無印良品の店舗を開業。いずれもそのコンセプトは無印良品そのものの「アンチゴージャス アンチチープ」。そして特筆すべきは客室のデザインや設備等は良品計画が手掛けるが、建設そのものは別。来年の「ムジルシホテル」も同様の仕様になることが予定されている。つまり良品計画のホテルは「無印良品の旗艦店」を意図としている。

 相次ぐホテル建設も、一様ではない。