エフゲニア・メドベージェワ【写真:Getty Images】

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2か月ぶり復帰、欧州選手権2位も復活アピール「思ったより良い結果でした」

 フィギュアスケートの欧州選手権(モスクワ)は20日(日本時間21日)、女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位のアリーナ・ザギトワ(ロシア)が世界歴代2位となる合計238.24点で初優勝を飾った。右足の故障から復帰戦となったエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)は合計232.86点で2位。個人戦で実に2年ぶりに敗れたが、復活をアピールした世界女王は「銀は銀。何もメダルの色は変えられないわ」と前向きにとらえているという。

 2か月ぶりに帰ってきたリンクで女王は力強く、そして、美しく舞った。

 メドベージェワは序盤はやや慎重さを感じさせたが、後半につれて本来の質の高いジャンプも披露。故障後、初実戦にもかかわらず、合計232.86点の高得点をマークした。復帰を歓迎した母国のファンから割れんばかりの喝采が降り注いだ。

 結果は母国の後輩、ザギトワがさらに上を行き、15年10月のグランプリ(GP)シリーズ、ロシア大会以来、実に2年ぶりの優勝を譲った。しかし、米スケート専門メディア「icenetwork」によれば、本人は結果を前向きにとらえているようだ。

「銀は銀。何もメダルの色は変えられないわ」と淡々と語ったというメドベージェワ。「朝起きたとき、自分に『できることをする、自分が見せられるものを今見せなきゃ』って言い聞かせました」と言い、さらにこう明かしたという。

「2年ぶりの敗戦」が示す圧倒的な実力「これから頑張ります!」

「でも、2か月の休み明けで思ったより良い結果でした。プログラムの全てがクリーンじゃなかったけど、アンナ・カレーニナを演じることに成功したと思うし、気に入ってもらえたと思う。もらったスタンディング・オベーションを味わいました」

 今季はGPシリーズ連勝を飾ったが、11月に右足中足骨のヒビが発覚。12月のGPファイナル、ロシア選手権を欠場し、2か月ぶりの復帰戦。優勝こそ逃したが、平昌五輪まで1か月を切る中で無事に復帰できたことに安ど感を覚えているようだ。

 2月に迫った大本番では金メダルの大本命に位置づけられてきた。記者会見会場を後にする際は「これから頑張ります!」と話したというメドベージェワ。「2年ぶりの敗戦」という事実は、裏を返せば、圧倒的な実力を誇ってきたことでもある。

 まずはリンクに舞い戻ったことを力に変え、絶対女王は完全復活を目指す。(THE ANSWER編集部)