名将ペップ、サンチェス獲得撤退に言及 理由は秩序保持「全てが信じられないほど高騰」

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シティは二度に渡りサンチェスと個人合意に至るもチーム内の年俸バランスを重要視

 アーセナルのチリ代表FWアレクシス・サンチェスは、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が目前と報じられている。

 29歳のストライカーは“赤い悪魔”と同じマンチェスターを拠点とするシティと二度も個人合意に至っていたが、チーム内の年俸バランスを理由にクラブ側が撤退を決断したという。衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。

 サンチェスは移籍金3500万ポンド(約54億円)、さらにアルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンを交換要員にプラスするという条件でユナイテッド移籍がクラブ間合意に達し、ムヒタリアンの決断待ちの状況とされる。昨夏と今年1月の二度に渡って個人合意に至っていたシティはなぜサンチェス獲得を見送ることになったのか。ペップ・グアルディオラ監督は争奪戦撤退について、チーム内の年俸バランスを理由に挙げている。

「我々としては選手の給与に安定性をもたらそうとしている。なぜならそれがチームのためにもなるし、クラブの安定性にも良いことだ。過去においてはこのクラブはいかなる値段でも獲得してきたけれどもね」

 プレミア史上最高額の週給50万ポンド(約7700万円)で年俸換算40億円というサンチェスの給与は規格外。オイルマネーで潤いシティと言えども、新加入選手にフットボール界屈指の年俸を支払うことは、チームの年俸バランスと選手の輪を乱し、チーム経営にも大きなダメージを引き起こしかねないという。

「去年の夏に起きたことで、全てが信じられないほど高騰してしまった。それに適応しなければいけない。夏に考えていた値段はこの冬には高騰している。そういうことは予期しておかなければいけない」

「クラブの安定性こそが一番大事なこと」

 シティは昨夏の移籍市場で、移籍金6000万ポンド(約92億円)でサンチェス獲得の合意をこぎつけていたが、アーセナルが代役候補のフランス代表MFトマ・ルマール(モナコ)の獲得に失敗し、破談となってた。今回、アーセナルは29歳のチリ代表FWと引き換えに、移籍金と実力派MFムヒタリアンを手にしようとしている。

「我々は巨額の金をつぎ込んでいる。それは否定しない。だが、あまりにも過剰な投資でクラブにプレッシャーを私はかけたことはない。即座に私はその決定を受け入れた。違う解決法を模索することに決めたんだ。クラブの安定性こそが一番大事なことだからね」

サンチェスのユナイテッド移籍が実現した場合、既存のフランス代表MFポール・ポグバや元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ、スペイン代表GKダビド・デ・ヘアらスター選手たちは新戦力の高額年俸をどう思うのだろうか。

「私が知る限り、彼は依然としてアーセナルの選手だが、ユナイテッドに行くと思うよ。彼らにおめでとうと言いたい。選手、そして、彼らの代理人がチームを決めたんだ。幸運あれ」

バランスの重要性を説いたグアルディオラ監督はこう言い残した。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images