こんなに美しくボリューミーな鉄火巻き、見たことない!

この、赤身に中トロ、大トロとマグロ3種類をミルフィーユのように重ねた究極の鉄火巻きを見よ!

各店それぞれ趣向を凝らした鉄火巻きが、今、鮨好きの間でブームとなっているが、最も美しいと言われるのが新橋の名店『鶴八 分店』だ。

コースの〆に待ち受ける迫力の鉄火巻きは、一度食べたら虜になること間違いなし!



『鶴八 分店』では、「おまかせ」と「おこのみ」の2種のコースを用意。今回は握りだけで12〜13貫楽しめる「おまかせ」を紹介しよう
伝統の味をさらに進化させ辿り付いた究極の「鉄火巻き」

たっぷりとマグロの赤身やトロを入れた鉄火巻きを〆に楽しむのが、鮨好きの間で人気になっているのはご存じだろうか。

そのブームの火付け役となったのが、今回紹介する『鶴八 分店』である。

鶴岡氏が開いた神保町の老舗『鶴八』から暖簾分けを許された『新橋 鶴八』で修業を積んだ五十嵐氏が腕を振るう名店である。

「神田鶴八鮨ばなし」という名著に感銘を受けて鮨職人を目指したという、五十嵐氏は『新橋 鶴八』で学んだ伝統も守りつつ、独自のアレンジを加えた握りや巻物で訪れる人を唸らせている。



訪れた人9割が頼むという名物の「鉄火巻き」。〆にはもちろん、お酒を飲む人は、最初に注文し、これをつまみに呑むのもおすすめ
「色・味・香り」を大切に赤身、中トロ、トロが織りなす至福の味わい

神保町にある『鶴八』で誕生したこの迫力の「鉄火巻き」は、『鶴八 分店』で提供を開始した際に、五十嵐氏が本店とは少し違った工夫を加えて、現在のビジュアルへと進化させた。

本店ではマグロのブツを使用するところを、同店では赤身、中トロ、トロの切り身を使用。寿司ネタとしても充分使える切り身を使うことで、味のバランスと口あたりをよりよく仕上げられているのだ。

本店の教えである「色・味・香り」の3要素を大切に、作られる「鉄火巻き」は、3種が交互に層を作り、ため息が出るほど美しいフォルムを形成している。

そんな「鉄火巻き」は作っている様からすでに迫力満点!その光景もたっぷりとお伝えしよう。



赤身2枚、中トロ2枚、トロ1枚を切り身にする。



ミルフィーユ状になるように、赤身、中トロ、トロと交互に重ねていく。



海苔にご飯をのせて、ミルフィーユ状に重ねたマグロタワーをどんと乗せる。



簀巻を使うかと思いきや、手で丁寧に巻いて完成。



箱の中からうにをひとすくい。この量がひとすくい分であることをよく覚えておいて欲しい
通称「うにタワー」と呼ばれる奇跡の軍艦!

『鶴八 分店』のスゴさは、「鉄火巻き」だけでは語れない。

「鉄火巻き」と同様に訪れたら絶対に注文したいのが「うに」である。通常お匙1杯でも充分なうにを、なんと4杯分ものせている迫力の一貫!

如何に「うに」がスゴイかは、握っている工程から伺えたので、その様子をお伝えしよう。



2杯目をのせて、もう充分かと思いきや3杯目のうにがのった!もうこれだけで充分なのに、親方・五十嵐氏の手はまたも箱に伸びていく。



ラストの4杯目はより慎重に。崩れないようにのせられる。



なんと単品で注文すると「うに」(1,000円)であるというから驚かずには居られない。これだけうにがのっていれば、これを肴にお酒が何杯でも飲めてしまいそうだ。


基本の握りはしっかりと江戸前の仕事を感じさせる王道の味!



「おまかせ」で1貫目に登場するのは「イカ」。ねっとりとした食感が堪らない
鶴八の伝統を守り抜く握りも絶品

3年前に『鶴八 分店』を任された親方・五十嵐氏が一番大切にしているのは『新橋 鶴八』の常連さんに本店と変わらぬ味を届けること。

山形県産の米にさっぱりとした赤酢を使用するシャリなど、鮨の基本はしっかりと伝統を守り、「鉄火巻き」や「うに」の盛り具合など細かい部分で大将のオリジナリティをプラスしているのだ。



「ひらめの昆布締め」。昆布の旨みを纏ったひらめは、旨みが凝縮されている

今回は握り全12〜13貫で1万円の「おまかせ」から、8貫ご用意いただいた。

それぞれ細やかな仕事が施され、どれも絶品である。



「みる貝」。湯通しした後に塩で締めてミル貝の持つ甘みと旨みを引き出している



煮浸しの仕事が施された「はまぐり」。貝の部分には、鮑などが含まれることも



今が旬の「さより」。あっさりとした味わいながら、旨みも詰まった一貫だ



「漬けまぐろ」。柵のまま湯引きしたマグロを半日間漬け、提供する直前に切り身にしてからまた少し漬けるのが美味しさの秘訣



幅広い年代に好評なのが「こはだ」。さっぱりと締まり、噛むほどに旨みが口いっぱいに広がっていく



「シャコ」。煮汁に漬ける煮浸しという仕事が施されたシャコは、ほどよい甘さが口の中に広がり、シャリとともにほろっとほどけていく食感も心地いい



『鶴八』伝統のおつまみ「松葉づくり」(1,000円)などのつまみを数品付けると一人前15,000〜17,000円ほど
端々に江戸前の仕事が光る、王道の鮨店!

鮨好きの20代後半から80代まで、幅広い年代に支持され続ける『鶴八 分店』。

きちんとした江戸前の仕事は守りつつ、一度味わったら忘れられない鉄火巻きやうになども味わえる。

鮨好きの連れをあっと驚かせたい!そんな日に訪れたい名店である。