2018年モデルのiPhoneに搭載されるA12プロセッサを独占受注したと報じられている台湾のTSMCが、7nmプロセスによるプロセッサを2018年の第2四半期(4〜6月)に量産開始する、と発表しました。

2018年前半には7nmでの量産を開始

TSMCは、iPhone X、iPhone8/8 Plusに搭載されているA11 Bionicプロセッサを独占供給しています。1月初めに、TSMCが2018年のiPhoneに搭載されるA12プロセッサも独占供給する契約を結んだ、と報じられています。
 
現地時間1月18日に開催された株主総会で、TSMCの張忠謀(英語名はモリス・チャン)会長は、2018年第2四半期には7nmプロセスでの量産を開始する、と発表しています。

「2018年、7nmで製造できるのはTSMCだけ」

張会長は、2018年に7nmプロセスでの製造ができるのは自社だけだ、と微細化技術でSamsungに先行する自社技術に自信を示しています。
 
7nmプロセスで製造されるA12プロセッサは、10nmプロセスのA11 Bionicプロセッサよりももさらに微細化が進むため、面積あたりの処理性能が引き上げられ、省電力性が向上すると期待されています。
 
2018年は、iPhone Xが発売された2017年以上にiPhoneが売れる、「本当のスーパーサイクル」になる、と予測されており、TSMCの収益にも好影響が期待されます。

Appleから異例の信頼を獲得しているTSMC

Appleは、製造上の問題によるリスクを軽減し、サプライヤー間の競争によりコストを削減するため、主要部品を供給するサプライヤーは複数社を確保するのが通例です。
 
Appleの収益の大黒柱となる、iPhone心臓部のプロセッサを供給する独占契約を連続して取り付けたことは、TSMCがその技術力でAppleから異例とも言える非常に厚い信頼を得ていることの表れと言えます。

創業者の張会長、引退前最後の株主総会

1987年にTSMCを創業した張会長は、今年6月中旬で引退する予定です。1月18日は、張会長が議長をつとめる最後の株主総会となりました。
 

TSMC 張忠謀(モリス・チャン)会長


 
株主総会を、「寂しくなります」の言葉で閉めくくった張会長は、会場からの万雷の拍手に包まれました。
 
張会長は昨年秋、コンピュータの処理性能向上の速さを示す言葉として知られる「ムーアの法則」について、2025年には進化が頭打ちになるだろう、との予測から「もうムーアの法則は有効ではない」と語ったことでも注目を集めました。

 
 
Source:Patently Apple
Photo:iFixit
(hato)