13人の我が子を監禁していた両親、虐待を否認(画像は『Inside Edition 2018年1月18日付「‘House of Horrors’ Parents David and Louise Turpin Plead Not Guilty to Torturing Their Children」』のスクリーンショット)

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下は2歳から上は29歳まで我が子13人を自宅に監禁し、虐待したとして逮捕された米カリフォルニア州の夫婦の裁判が始まった。逮捕時には明らかにされていなかった事件の内容が少しずつ伝えられているが、虐待に至った理由にたどり着くまでにはまだ時間がかかりそうだ。1月18日に行われた公判では、夫妻は罪状を否認したという。『Inside Edition』『NBC News』『Metro』などが伝えた。

カリフォルニア州ぺリスに住むデイビッド・ターピン(57歳)と妻ルイーズ(49歳)が13人の我が子を監禁・虐待していた事実は、17歳になる娘が自宅から逃げ出し警察へ通報したことがきっかけで世間に知られるところとなり、近隣住民に大きな衝撃を与えた。

複数のメディアによると、一家がテキサス州フォートワース郊外から現在の自宅に引っ越した2010年から夫妻の虐待行為が始まっていたようだ。17歳の娘が窓から這い出て外へ逃げ出した今年1月14日、実は17歳少女の妹も一緒に逃げ出していたが、怖くなって家に帰ってしまったことがその後の調べで判明している。

夫妻は当初、ロープで子供たちを縛っていたが、ロープを解いた子がいたため南京錠や鎖を使うようになったという。逮捕された14日も3人の子を鎖や南京錠を用いてベッドに縛り付けていたが、警察の訪問を知るとそのうち2人を鎖から離している。しかし22歳の成人がそのまま鎖に繋がれていたところを警察官が目撃し、虐待の事実が露わとなった。この日、保護された13人を見た近隣住民らは、あまりにも痩せ細り青白い姿であることに恐怖と憐れみを露わにしたが、後に一番上の29歳女性がわずか体重37kgだったことなど、虐待の詳細が徐々に明らかになった。

空腹の子供たちの前で夫妻はりんごやパンプキンパイなどを頬張り見せつける行為をしており、子供たちに対しては食事は1日1回、シャワーは年に2回まで、トイレ使用も禁じていた。子供たちは悪臭が漂う部屋で殴られたり首を絞められたリと暴行を受けており、長年隔離されてきたために救出に現れた警察官が何であるかも理解できない子もいたようだ。

子供たちはホームスクーリングを受けていたとされるが、虐待行為を隠すためではないかとみられている。また、人目につきにくいように子供らは昼夜逆転の生活を強いられていた。しかも部屋には箱に入ったまま未開封の玩具が置かれてはいたものの、遊ぶことは許されていなかった。唯一両親が子供たちに許可していたのは、日記を綴ることだけだったという。警察による家宅捜索後、何百冊もの日記が見つかっており、今後はこれらの日記が証拠となる可能性が高い。

デイビッドの両親ジェイムスさんとベティさんはメディアの取材に、息子夫婦が13人を虐待していたとは信じられないと語っている。しかし息子夫婦が普段から信仰心に篤く、キリスト教ペンテコステ派を信仰していたことを明かし、「たくさん子供を持つことは神の指示だ」と話していたそうだ。

デイビッドとルイーズは一番下の2歳児と犬2匹はまともに世話をしていたようだが、それ以外の12件の拷問、12件の不法監禁、7件の成人被扶養者虐待、6件の児童虐待の罪で訴追された。さらにデイビッドには14歳未満の少女への猥褻罪についても起訴されているが、1月18日にリバーサイド裁判所で行われた法廷審問では夫婦は揃って全ての罪状を否認した。

ルイーズの妹と弟は、『Inside Edition』の取材に「何度も姪や甥と話そうと試みたができなかった。子育てにおいて姉夫婦はとても厳しいことは知っていた。だが、まさか子供らを鎖に繋いで監禁しているとは夢にも思っていなかったし、怒りを感じる。子供たちが経験した辛さを思うとやりきれない。今はただ、甥や姪を守ってやりたい気持ちでいっぱい」と姉夫婦の子供たちへの監禁・虐待に全く気付かなかった悔しさを滲ませた。

現在、救出された13人には衣類や洗面用具、玩具など多くの寄付が寄せられている。デイビッドとルイーズの次の公判は2月23日予定だが、すべての罪で有罪となれば2人には最高で禁錮94年〜終身刑が言い渡されるもようだ。

画像は『Inside Edition 2018年1月18日付「‘House of Horrors’ Parents David and Louise Turpin Plead Not Guilty to Torturing Their Children」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)