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 川崎重工業は米国で、鉄道事業者向けの保守事業に参入する。3月までに現地で鉄道軌道(レール)の不具合をモニタリングする実証実験を始める。貨物列車用の機関車にセンサーを搭載し、レールや車両、台車の状況を把握。収集したデータを解析・診断し、適切な補修時期を予測するサービスの商用化を目指す。

 貨物鉄道事業者は自前で20万キロメートル以上のレールを点検し、全体で年約6000億円のメンテナンスコストが発生しているという。川重はコストメリットを訴求し、サービス受注につなげる。

 実証実験は現地の貨物鉄道事業者と組んで実施する。営業運行する機関車に、コントローラーや加速度センサー、カメラで構成するモニタリングシステムを設置。レールの歪みや位置ズレ、枕木の浮き、車両や台車の状態を常時監視する。

 収集したデータは通信回線を利用して随時、データセンターに送信。データをビッグデータ(大量データ)解析し、劣化予測や適切なメンテナンス時期を提示する。鉄道事業者は専用の検測車や人が行っていた実地点検が不要になる。

 川重の鉄道車両事業は北米、アジア、日本に向けた車両製造を主力とする。足元では安定収益が見込める保守サービスやメンテなどを強化している。メンテ事業全体で、2025年度に売上高100億円規模を目指す。