どこか隙があって色っぽい…優香演じる理江子
 - (C)2018『羊の木』製作委員会 (C)山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

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 ドラマ・映画・CM・バラエティー番組など様々なジャンルで活躍する優香が、2月3日公開の錦戸亮主演映画『羊の木』では殺人歴のある元受刑者を熱演、匂い立つような色気を放つ新境地を見せている。

 『羊の木』は、山上たつひこといがらしみきおによる、第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞(マンガ部門)に輝いた問題作を、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』などの吉田大八監督がアレンジを加え実写映画化。さびれた港町・魚深(うおぶか)を舞台に、国家の極秘プロジェクトとして殺人歴のある元受刑者の男女6人の受け入れをきっかけに、町の日常が変化していく様を描き出す。

 そんな異色作で、優香が演じたのは、殺人を犯し懲役7年の実刑後、新住民として魚深の町に迎え入れられ介護士として暮らす太田理江子。1997年グラビアアイドルとしてデビューし、持ち前の明るいキャラでマルチに活躍してきた優香だが、本作ではそのイメージを一変、新たな顔を見せている。

 優香自身「愛する人を殺して刑務所に入ったけど、やっぱり人を好きになるのはやめられない。つねに誰かが必要で、その誰かに出会ったら、年齢差など関係なく恋に落ちてしまう。理江子はそんな女性です」と表現するように、理江子はかなりのクセモノだ。「正直、難しかったです。どうしても悩んでしまう部分は、表情から台詞の温度感まで吉田監督に細かく教えていただいて……何とか乗り切りました(笑)」と振り返る優香だが、どこか隙があり、とにかく匂い立つほど色っぽい理江子を絶妙に演じ切り、強烈なインパクトを放っている。

 「きっと存在そのものが色っぽいんでしょうね。演じるに際しては単純なエロティックさだけじゃなく、彼女の人生から漂う匂いが生々しく伝わればいいなと思いました」。その言葉通り、理江子がとる大胆な行動に体当たり演技で挑んでいるのはもちろんのこと、理江子からにじみ出る何とも言えぬ独特の空気感をもスクリーンに体現している。(編集部・石神恵美子)

映画『羊の木』は2月3日より全国公開