ヴェルサイユ宮殿の装飾

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昨年から好調の欧州経済
日本経済への影響は限定的

 皆さんこんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。今回は、「欧州経済」に焦点を当てます。

 欧州は、日本の輸出の11%程度を占めています。輸出先の国・地域としては小さくはないのですが、中国、米国の他、アセアンやNIEsを一つのかたまりとして見ると、それらよりも少ないため「欧州経済」は地味なイメージがあるかもしれません。確かに貿易相手としては、欧州経済が日本経済に与える影響は比較的限定的なものとなりそうです。

 ただ、日本とEUの貿易量は世界の約36%を占めており(外務省データ)、欧州は日本同様に機械、ロボット、自動車など機械製造を得意とするなど共通点もあります。来週は欧州経済を読み解くためのヒントとなる二つの指標が発表されるだけでなく、欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定会合も開催されます。この機会に、欧州経済の現状をご説明したいと思います。

 まず、読者の皆さんは欧州経済が絶好調だということをご存じでしょうか。

 ユーロ圏の実質GDP成長率は、昨年7〜9月が前年同期比で+2.8%となりました。続く10〜12月期も、三井住友アセットマネジメント調査部では+2.7%で成長したとみています。中長期で見るユーロ圏の潜在成長率がおおよそ1.5%程度ですから、それの倍近いペースで経済が拡大していることになります。

 特に好調なのが輸出と投資です。2017年通年の前年比の伸びを実質GDPの構成項目として見ると、弊社では輸出が+5.1%、固定投資が+3.4%と見込んでいます。個人消費もまずまずで、昨年は前年比+1.8%で伸びたと見込んでいます。

 景気上振れの状況は、最近の欧州中央銀行(ECB)の経済予測の修正度合いの大きさからもよく分かります。ECBが昨年9月と12月に発表した経済予想は、3ヵ月の間に17年の経済予想が+0.2%、18年の予想が+0.5%も引き上がりました。通年の経済予想は17年が+2.4%、18年が+2.3%ですから、特に18年の予想の引き上げが大きかったことが分かります。

 実は、昨年9月と12月の間には、それほど大きな経済的イベントがあったわけではなく、各国の経済活動がいつもの自然体で推移しただけでした。そうした状況の中で中央銀行が経済見通しを大きく上方修正する事は大変まれだと言えます。

 三井住友アセットマネジメント調査部では、上方修正の主な要因を「設備投資の回復を伴う世界的な景気回復」だと見ています。

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